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春・夏・秋・冬

 「今年は暖冬」の予報を裏切って、日本列島に「想定外」の寒波が押し寄せている。名古屋は58年ぶりの大雪。東京も12月には珍しい冬日。朝鮮半島にも寒さが襲来しているのだろうか

▼朝鮮半島の冬の風物詩といえばキムジャン(キムチ漬け)。北では今でも各家庭でキムジャンをするが、南では近年、若い夫婦家庭を中心に家で漬けずにデパートや飲食店などで購入する場合が多くなった。しかも、中国からの輸入物が幅を利かせているという。だが、今年は寄生虫問題に端を発した「韓中キムチ戦争」の影響で、家で漬ける人が増えたという。キムジャンの復活とも言えようか

▼そんな南で北のキムチが販売される。(株)キョンピョンインターナショナルは16日、平壌市楽浪区域にある南北合弁食品工場で生産された「平壌白菜キムチ」を市販すると発表した。南のメディアが伝えたところによると、このキムチはキョンピョン側が施設投資と販売を受け持ち、北の光明星総会社が工場の敷地と人手、原材料を供給するという初めての北南食品合弁会社で生産されるものだという

▼キョンピョン側が宣伝するのはその品質。肥料をほとんど使わず、化学調味料もいっさい使わないので、「北のキムチ特有の淡白であっさりした味」が楽しめるという。今後、開城ポサムキムチ、平壌チョンガクキムチなども随時販売していくそうだ

▼記者も朝鮮に滞在していた際、毎日のようにキムチを食べていたが、確かにあっさりしていて、それが逆に新鮮だった。南の人たちが北のキムチを楽しんでくれれば幸いだ。(聖)

[朝鮮新報 2005.12.20]