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春・夏・秋・冬

 6.15時代に入り、南朝鮮では解放前の親日派追及とともに解放後、米国の後押しを受けて政権の座についた朴正煕、全斗煥、盧泰愚軍事独裁、その流れを汲む金泳三文民独裁の過去を洗い直す作業が進められている。後者の焦点となっているのは、独裁政権を支える屋台骨となってきた国情院(旧中央情報部、国家安全企画部)の罪業の真相究明である

▼国情院の罪業はまず、普遍的な手法といえる政敵、反対勢力の除去である。朴正煕に敢然と挑戦状を突き付け、大統領選挙でがけっぷちにまで追い詰めたことによって、全斗煥時代になっても命を狙われた金大中前大統領は代表例だ

▼次に、事件のねつ造である。数限りないが、6.15時代になってようやく手が付けられたのが、1987年11月29日に起きた大韓航空機失踪事件。115人の遺族を含む市民対策委員会が結成され国情院に資料公開、再調査を求めて運動を展開している

▼対策委員長のシン・ソング神父は、18周年前日、統一ニュースとのインタビューで「(北の犯行だとされた)事件は明白なねつ造」と語った。その根拠として、国情院が当時、発見したという機体の残骸をすでに廃棄していた事実を上げた。「証拠隠し」である

▼また、この事件を一貫して追いかけているジャーナリストの野田峯雄氏を、国情院が「国益に害を与える人物」として「入国禁止」処分にしている事実を取り上げ「真相隠ぺいの事例」だと厳しく批判した。野田氏は今回も追悼集会に招待されながら参加を拒まれたが、対策委から「感謝牌」を贈られた。(彦)

[朝鮮新報 2005.12.1]