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春・夏・秋・冬

 ブッシュ大統領が14日に訪日した。以後、南朝鮮、モンゴル、中国などを歴訪する。この間には、釜山で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にも参加する。最後の訪問地となる19日からの中国は、胡主席が先月末から訪朝、金正日総書記との会談を通じて朝鮮半島の平和と安全(非核)、そして両国の経済協力など近年にない深みある意見交換をしているだけに、とくに核、平和問題についてどのような話し合いが行われるのか注目される

▼しかし、今回の歴訪は支持率が36%(12日のニューズウィーク電子版)と、就任以後最低にまで落ち込んだ中で行われるとあって、足取りは重いはずだ

▼また、AP通信などの世論調査によると、イラク大量破壊兵器の脅威をいたずらに誇張したと、ブッシュ大統領が「正直でなく」、同政権の倫理水準も「高くない」と考えている米国民は回答者の6割近くにも上っている。事ここにいたって、ようやく米国民もブッシュ政権の素顔を直視し始めたようだ

▼今回の歴訪で、ブッシュ大統領が心置きなく立ち寄れる場所は日本とモンゴルしかない。日本の場合、米軍再編問題も見通しが立ち、懸案といえるものは米国産牛肉問題程度

▼それと対照的なのが南朝鮮、そして前述した中国訪問だ。南朝鮮との同盟関係は、宙ぶらりん状態になって久しい。「わが民族同士」路線を行くのなら、そのパートナーを敵視する米国との関係がギクシャクするのは当然のことだろう。ブッシュ大統領の言動いかんによっては、さらに揺れそうだ。(彦)

[朝鮮新報 2005.11.15]