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春・夏・秋・冬

 失言か、それとも意図的な発言か。ブッシュ米大統領は6日、ブラジルの若手リーダーとの会談で日本に触れた中で「北朝鮮の暴君に対処する同盟国だ」と語った。ブッシュ大統領は今年4月にも「暴君」発言を行っており、今回も口をすべらせたという類のものではあるまい。問題は9日から北京で始まる第5回6者会談直前に、このような発言が飛び出したことだ

▼そもそも6者会談が長期間中断に追い込まれた一因には、朝鮮を「圧制の拠点」などと誹謗中傷したライス発言があった。朝鮮側はこの発言に対する謝罪がなければ、6者会談に復帰しないと主張していた。13カ月ぶりに再開されたのも、米国が朝鮮を主権国家と認め、侵攻の意思がないことを表明したからだった。これを「圧制の拠点」発言撤回と認めたのである

▼周知のとおり、前回の6者会談では朝鮮半島の非核化という目標に向かって6者が行うべき行動が共同声明という形で示された。次回からの会談では、それをどう履行していくのか、具体的な話し合いに移る。この間、朝鮮側が折りに触れ強調してきたのは、6者会談の実質的主人公である朝米の間でいかに信頼関係を構築するかということだ

▼信頼関係を築く第一歩として、少なくとも対話の相手をいたずらに挑発したり誹謗するのはいかがなものか。そういう意味で、ブッシュ大統領の発言は初歩的な礼儀すらわきまえていない

▼朝米関係は非常にデリケートだ。だからこそ、信頼関係を構築することが重要になってくる。それに逆行するような発言は厳に慎むべきだ。(聖)

[朝鮮新報 2005.11.8]