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春・夏・秋・冬

 朝鮮民主主義人民共和国国防委員会の延亨黙副委員長が22日に亡くなった。享年73歳。11日付労働新聞2面に、おそらく生前最後のものと思われる延氏の写真が掲載されている。10日に金日成広場で行われた朝鮮労働党創建60周年記念閲兵式の主席壇に立つ姿だ。金正日総書記の右横4番目に立つ延氏は心なしか痩せてみえる

▼政務院総理も務めた。氏が総理の時代に北南高位級会談では和解と不可侵及び協力、交流に関する合意書が採択された。北南関係の流れを変える歴史的な出来事だった。1992年からは慈江道党責任書記を務めた

▼朝鮮が建国以来最も厳しい試練の中にあった「苦難の行軍」時期。氏は道責任書記として、慈江道を自力で再生させるため尽力した。その過程で生まれた精神は道所在地の名をとって「江界精神」と呼ばれた。その後、道の人々の想像を絶する困難、それに打ち勝つための奮闘ぶりは同名の小説にもなった

▼慈江道では「苦難の行軍」が「楽園の行軍」に変わったと言われたほどだ。総書記が、苦しい時には慈江道の人々を思いだすと述べたというエピソードもある。それほど総書記の信任が厚かったといえる

▼閲兵式の主席壇。延氏の右横4番目には祝賀団団長である 総連中央の徐萬述議長がいる。党創建行事の映像を見ながら、ある評論家はテレビで、報告大会のひな壇に総連幹部がいない、総連が重視されていない証拠だ、などとコメントしていた。労働新聞を見ればすぐにわかることなのに。偏見と予断に基づく分析はいいかげんやめにしてほしい。(聖)

[朝鮮新報 2005.10.25]