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春・夏・秋・冬

 朝鮮労働党創建60周年を迎えた平壌。事前にさまざまな噂が飛び交った(というより、ワイドショーなどが勝手に憶測したわけだが)ため、この日が注目された。結果的には金正日総書記参加のもと中央報告大会と閲兵式、「アリラン」公演、たいまつ行進などが行われた。外野の騒ぎをよそに、わが道を淡々と歩む朝鮮の姿が今回もクローズアップされた

▼「10月の大祝典」。党創建60周年を形容する際、年初から一貫して使われてきた言葉だ。現地の人々にとって、いかに「大祝典」として迎えるかが一番の課題だったわけだ。それは何も日本で噂されていたような話ではない。それは、朝鮮中央通信の7日発報道を読んでも明らかだ

▼この報道は、新たに130余の記念碑的建造物が建てられ、1600余カ所で建設目標を達成したと明らかにした。その中には平安北道の6カ所の田畑に水を自然に流す白馬−鉄山水路や、中国が提供した大安親善ガラス工場なども含まれる。当日のセレモニーは「大祝典場」を輝かせる意味があった。大安親善ガラス工場操業式に、総書記自らが参加したのは象徴的だ

▼穀物生産が良好との話しも伝えられ、6者会談での共同声明発表、朝・日会談の再開決定など、情勢は東アジアの平和と安定へと向かっているかに見える▼そのような最中である14日、警視庁公安部は「薬事法違反」を理由に科協など11カ所を大々的に捜索した。これまでも緊張緩和に向けた動きが出る度に、それに逆行する動きが起きた。今後の推移を、警戒心を持って見据える必要がある。(聖)

[朝鮮新報 2005.10.15]