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春・夏・秋・冬

 超大型ハリケーン「カトリーナ」の被害は想像を絶する。死者の数はいまだ明らかになっていないが、相当数に上ると思われる。ガソリン代の値上げなど経済に与える影響も今後懸念される

▼連合ニュースによると、朝鮮中央放送はこの「カトリーナ」によって、「ブッシュ政権に対する非難が高まっている」と伝えた。中央放送は「被害を受けた人のほとんどが貧しい黒人。今回の惨事は台風によってではなく、人種差別によってもたらされたとの怒りの声が上がっている」「数日間、水と食糧もなしに日々を送っている黒人避難民は、白人が被害を受けたとしたら政府の対応がこれほど遅れたかと抗議した」などと報じた

▼実際、ブッシュ政権の対応が遅れたのは確かだ。連邦議会でも「重大な失政」との指摘が出ている。「(被災者に黒人が多いことは)アメリカンドリームの暗部を露呈した」(ワシントンポスト紙4日付)などと非難する報道も出ている

▼テレビを見るかぎり、確かに目立つのは黒人の姿だ。避難勧告が出ても貧困層は車もないどころか、レンタカーを借りるお金すらなく、みすみす命を落とすことになったとも考えられる。4日、被災地のひとつで自身の出身地でもあるアラバマ州モービルを訪れたライス国務長官は、政府の対応の速さと人種の間に何の関係もないと説明するのに必死だった

▼一方で、朝鮮赤十字会は米赤十字社に対し異例とも言える慰問の手紙を送った。両国間にさまざまなことはあったとしても、同じ地球に住む同士としての礼儀を示したものといえる。(聖)

[朝鮮新報 2005.9.6]