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春・夏・秋・冬

 ニューヨークで行われていた6者会談参加国による非公式協議。その結果についての反応が米日ではまったく違った。日本の斉木審議官は、会談再開の見通しを聞かれて「立っていない」と素っ気なかった。これに対し、米国のデトラニ担当大使は「まだ何も言えない」と答えた

▼日本側の判断は、斉木審議官の発言そのものだろう。小泉首相や町村外相らの発言からも進展があるとの判断は窺えない。一方、デトラニ大使の発言についてある米国通は「朝鮮側とまだ協議、交渉する余地があるので、今は何も話せない」という事だと解説する。そして、斉木発言の背景には「拉致問題に言及されなかった事に対する不満」が横たわっているとも

▼朝鮮はもとより、米、中、南、ロの認識は朝米核問題解決のための6者会談なのに、唯一、日本だけが会談が実現した経緯について理解しようとはしていない。だから、現状がどの地点に位置しているのか、理解できていない

▼そうしたことが理由なのか、南当局は先月、金正日総書記と盧大統領特使の鄭統一部長官との「6.17面談」時の内容について日本政府にはいまだに伝達していない。これでは、外交判断などというものも出てこないだろう

▼これに対し鄭長官は6月30日から訪米。対朝鮮最強硬派のトップに立つチェイニー副大統領と会見し、「6.17面談」の内容などを詳細に説明した。副大統領からは「否定的な言辞」はいっさい発せられなかったという。「米国次第で今月中にも復帰できる」と総書記は明言したが、行方を注目したい。(彦)

[朝鮮新報 2005.7.7]