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春・夏・秋・冬

 このような結果は最初から予想されていた。20日にソウルで行われた韓日首脳会談のことだ。小泉首相が靖国参拝の意思を曲げないことなどから、当初は延期もささやかれていた。だからこそ、「会談すること自体に意味があった。できなかったらたいへんなことになっていた」とある知り合いの日本人記者は語る

▼だが、南では違った見方を披露する向きもある。延期が確実視されていた韓日首脳会談が、韓米首脳会談の後、電撃的に開催されることが決まったとの前提で、「東北アジアの軍事戦略強化のため、韓日関係正常化が切実な米国が強要したもの」(全国民衆連帯と統一連帯)だというのだ

▼なるほど、そうみると、はなからうまく行かないことが予想されていた会談を無理にでも開催した説明がつく。まさしく「会うことに意味があった」というわけだ。しかし、2時間のうち1時間50分を歴史問題に費やしたことや、その後の双方の会見などを見ていると、溝が埋まらなかったどころか、深まったことを印象づける結果になりはしなかったか

▼首脳会談が行われた20日、ソウルにある日本文化院に対する大学生の奇襲デモがあった。「韓日首脳会談反対」「小泉訪韓糾弾」のスローガンを叫んでいたという。この事実について、21日発の朝鮮中央通信が報道していたのが興味深い。南の市民や学生の反対デモを支持しているとも言えまいか

▼会談当日、全国民衆連帯などの在野が掲げたスローガンにはこう書かれていた。「過去の歴史の反省なく軍国主義を強化する小泉首相はこの地を踏めない」(聖)

[朝鮮新報 2005.6.23]