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春・夏・秋・冬

 総聯結成50周年祝賀行事が日本各地で相次いで行われている。29日には、総仕上げともいうべき在日同胞大祝典が東京朝鮮中高級学校で予定されている

▼いうまでもなく総聯50年の道程は、在日同胞の生存権獲得、そして弾圧に抗しての闘いの連続だった。その道に青春を捧げて参加した1世たち、その背中を見ながら育ち後に続いた2世、そして今や3、4世らの若い世代が50年の歴史を引き継ぎ21世紀という時代、環境の変化を読み取りながら在日朝鮮人運動の主流に躍り出つつある

▼在日同胞の生存権保障において、日本政府の過去清算が先行して実践されなければならないことは折りあるたびに指摘されてきた。在日同胞の存在そのものが、日本の朝鮮半島侵略の歴史と裏表の関係にあるからだ。その過去の事実から顔をそむけ、逆に開き直って正当化してきたのだから、在日同胞は闘わざるをえなかった。その過去に終止符を打つことが日本政府に課された最大の責務である

▼50年という総聯にとっての節目の2005年、現在の状況を見つめ直してみると、なんともいびつだ。かつて、米国との安保条約改定など日本が歴史の岐路に立った時に立ち上がった世代が主流を占める日本の政界、マスコミの意識は、侵略に走った時代当時を彷彿させるといっても過言ではない

▼こんな不可解な状況が到来するとは、誰が想像しただろうか。米国になびき、その価値観を金科玉条とする。それに異を唱える者たちは異端者扱いである。この状況を決して容認、持続させてはならない。(彦)

[朝鮮新報 2005.5.26]