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春・夏・秋・冬

 ここ半年近く、南のマスコミ関係者たちと顔を会わせると、決まって質問されたのが北南当局間対話の行方である。閣僚級会談が再開されるのか否か、再開されるとするとその時期はいつ頃になるのだろうか、と繰り返し尋ねられた

▼金大中政権誕生後、とりわけ6.15共同宣言発表以降、南の統一部長官は北南対話の首席代表として平壌とソウルの間を往来、北側とともに信頼の醸成をはかってきた。当局間対話が断絶したまま時間が過ぎれば、盧政権下の鄭東泳長官は唯一、平壌訪問経験のない人物として北南対話史に名を残すことになりかねなかった

▼今回、開城で開催された実務会談で、最終的にどのような合意がまとめられるのか、現時点では確定したものはない。ただ、北側は平壌での6.155周年行事に両当局代表団が参加することを提起、南側も受け入れをすぐに表明したことから、合意に盛り込まれることは確実。そのなかに現政権の閣僚が加わることが可能になれば、晴れて鄭長官は平壌訪問経験者のリストに名を連ねることになる

▼かといって、名を連ねたことに満足してもらっては困る。当局間対話が8カ月余り途絶えていた理由の1つに、統一部長官でありながら統一問題の本質、対話の経緯を知らず北側をいたずらに刺激する発言を乱発していたことがあるからだ。「民族共助」を北南両最高首脳が約束、確認したにもかかわらず、それに反する発言は責任ある立場にある者がすべきものではない

▼米国という超大国が絶えず干渉してくる北南問題。素人では困るのだ。(彦)

[朝鮮新報 2005.5.19]