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春・夏・秋・冬

 北南当局者対話が10カ月ぶりに再開された。開城で行われた会談では、肥料支援問題や閣僚級会談再開などが議題に上ったようだ。金日成主席の逝去10年目での弔意団不許可、「脱北者」の大量受け入れなどに北側が強く反発したことからいっさいの北南対話が中断していた

▼今回の対話は、閣僚級会談北側代表団団長の提起で実現した。南側統一部長官にあてた通知文で北側団長は、「双方はいかにしても6.15共同宣言の根本精神であるわが民族同士の理念に忠実でなければならない」としながら、「わが民族同士の理念を具現して、北南関係を一日も早く正常化しようとの願いから」実務会談を提起したことを明らかにした

▼朝鮮半島情勢をめぐっては、「北の核実験」実施が一人歩きしており、核問題の安保理付託まで取りざたされている。「6月危機説」がいたずらに騒がれている感は否めない。だが、「米国はわが共和国が6月に地下核実験をするかもしれないとの自分なりの見解をIAEAや日本などの関係国に通報するなどとしている」(労働新聞10日付)というのが朝鮮側の主張だ

▼朝鮮側がこの時期に北南対話の再開を呼びかけたのは、むしろ6.15共同宣言5周年を迎える6月に、統一への機運を高めようという狙いがあるといえよう。だからこそ、南側が「わが民族同士」の理念をどう受け止めるかが重要になってくる

▼つまり、朝鮮半島問題解決において外勢=米国の側に立つのか、それとも民族同士=北南でいくのか、ということだ。「6月危機説」を覆す主な要素が民族共助だといえる。(聖)

[朝鮮新報 2005.5.17]