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朝鮮国内で先月に発生した鳥インフルエンザ。国連食糧農業機関(FAO)は25日、「感染拡大を封じ込めることに成功した」との声明を発表、ウィルス根絶を宣言した ▼朝鮮中央通信は発生直後にすぐさまその事実を公表した。そして、関係各機関など総力を挙げて、発生した平壌周辺の養鶏場を隔離、人の出入りを禁止して感染を防止するとともに21万8000羽の鶏を処分した。他の養鶏場に感染しないよう未感染の鶏へのワクチン投与を実施するなど、国連機関と緊密な連携を取りながら全力で取り組んできた。その結果が根絶につながった ▼今回の鳥インフルエンザ発生に対処しては、国連機関の協力はもとより北の要請に応じて南側も支援物資を緊急に北に送るなど協力を惜しまなかった ▼アジア、アフリカ首脳会議に参加した金永南・朝鮮最高人民会議常任委員会委員長は22日、南朝鮮の李海瓉国務総理と会った。このクラスの、北南高位人士が会うのは2000年6月、金正日総書記と金大中大統領(当時)以来のことである。席上、話題になったのは日本の独島領有権主張問題。金委員長は「独島領有権は北南が力を合わせて守っていかなければならない」と強調したという。前述した、鳥インフルエンザに対する対処もそうだが、民族に関する問題には民族が力を合わせて対応していくという立場が共通のものであることがあらためて確認された ▼その反面、相互防衛条約などによって南朝鮮が米国の核の傘の下にあるのも事実だ。「民族同士」実現のためにはまだまだ障害もある。(彦) [朝鮮新報 2005.4.28] |