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日本の過去の問題と関連、盧武鉉大統領が先月の3.1人民蜂起記念日以降、日本には決して妥協はしないとの強硬な対応を見せていることについて、評論家たちは「人気取り政策」と口をそろえている。その証拠にと、対日批判を展開し始めてから支持率が50%台にまで急上昇していると得意げだ ▼テレビ局が準備した台本に沿っての発言だとはわかりつつも、そんな角度からしかこうした重要な問題を取り上げることができない日本社会の雰囲気は尋常でない。今に始まったことではないが、低次元な視点だ ▼教科書検定の実態を見てもそうだが、強制連行や「従軍慰安婦」の存在さえ知らず、目先の「愛国」歴史だけを教えられて育つ今の子供たちが成人になった時の日本社会の有り様を想像すると、ぞっとしてくる。この子供たちが裁判官になったとして、果たして「慰安婦」問題など日本の過去に対処できるのかと ▼話は変わるが、ライブドアの「ニッポン放送」株買占め。「ルール違反」とか「土足で他人の家に上がりこむ行為」といった類の批判が当のマスコミ、そして政界などから出ている ▼資本主義、それも米国に習ったなんでもありの社会にした彼らの指摘は勝手すぎる。30代のライブドア経営者は、批判する者たちが作り上げたシステムの中で詰め込まれた思考そのままに、当たり前のように会社乗っ取りを図ったにすぎない。こうした人間を育てたのはそれまでの価値観を破壊した既存世代なのだ。今のような「滑稽な」光景が何年後かに、歴史問題を巡って起きるかもしれない。(彦) [朝鮮新報 2005.4.7] |