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春・夏・秋・冬

 中国の成都で日本の国連安保理常任理事国入りに反対する反日デモがあったという。少し前には南朝鮮の国連大使が、反対の意思を示したばかりだ。朝鮮は一貫して日本の常任理入りに反対してきた。「独島問題」や歴史教科書問題をめぐって、韓日関係は最悪の状態だ。靖国神社参拝や教科書問題をめぐって、ここ数年中国と日本は首脳同士の行き来さえないほど関係が冷却化している。今回の反日デモも、こうした流れの中で出てきたと言える

▼日本の敗戦から60年。アジア諸国は、日本の常任理事国入りに「ノー」を突きつけた。「なぜ?」と、多くの日本人は思うかもしれない。しかし、それがアジアの人々の日本に対する見方なのだ。つまり、過去の清算もきちんと済ましていないのに、なぜ安保理入りを目指すのか、ということだ

▼事実、「独島問題」にしても、歴史教科書問題にしても、日本が過去から何も学んでいないがために起きていることだと言っても言い過ぎではあるまい

▼おりしも国連人権委員会では、日本の過去問題をめぐってさまざまな動きがある。現地で取材を進める本紙記者によると、朝鮮人強制連行被害者の遺骨問題が初めて論じられる。元「従軍慰安婦」のハルモニも南から駆けつけた。昨年から世界各地で行われた署名も提出されるそうだ

▼アジアの人たちが日本の人たちと仲良くしたくないわけではない。本当に仲良くなるためには、間違ったことをしたらきちんと謝る、それが一番の解決方法だ。だが、日本が自国をアジアの一員としてとらえているのか、それとも…。(聖)

[朝鮮新報 2005.4.5]