top_rogo.gif (16396 bytes)

春・夏・秋・冬

 次期国連大使に指名されたボルトン国務次官(軍備管理、国際安全保障担当)に対し、米国内から反対の声が上がっている。議会承認をめぐり、大使経験者ら元外交官59人が承認に反対する書簡をルーガー上院外交委員長に送ったことが明らかになった。AP通信によると、「ボルトン氏はこの職務にふさわしくない。われわれは(上院が)この指名を拒否するよう求める」と書簡は指摘している

▼ボルトン次官と言えば、誰もが知るネオコン(新保守主義者)の一人。国連についても批判的な発言で知られる。先の書簡でもボルトン氏が過去に「国連は米国に直接奉仕するときにだけ価値がある」と発言したことなどをあげ、承認に反対するよう促している

▼ボルトン次官と並び、ウォルフォイッツ国防副長官の世銀総裁指名も世界を驚かせた。同副長官も言わずと知れたネオコンの代表格。フセイン政権打倒の急先鋒に立っていた人物だ。そのような人物が、開発途上国への融資などを受け持つ世銀総裁に指名されるとは…。「米単独主義」を唱えてきた人たちが国際機関の長になることに、筆者ならずとも疑問符がわいてこよう

▼しかし、これには異なる見方もある。つまり、ブッシュ政権は、これらタカ派の中心人物たちを外に追いやり、違った外交政策を展開していこうというのだ。そう考えると、少し前にラムズフェルド国防長官の辞任の噂が出たのも偶然ではあるまい

▼とはいえ、国際社会はたまったものではない。それをよくわかっているがために、米国内から反対の声が出ているのだろう。(聖)

[朝鮮新報 2005.3.31]