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春・夏・秋・冬

 「竹島」問題はいよいよ重要な局面に差し掛かっている。盧武鉉大統領は23日、島根県議会の条例制定、歴史教科書のわい曲などを非難する談話を発表した。条例制定当日の外交通商省代弁人声明に続き、政府の対日政策転換を明らかにしたNSC(国家安全保障会議)声明を発表したにもかかわらず、日本政府がきちんとした反応を示さないことに、盧大統領も堪忍袋の尾が切れたのかもしれない

▼だが、今回の談話に対しても、「韓国民に対して出した」(細田官房長官)と、まともに取り合わない様子。どうも、この問題の推移を見ていると、日本側には、韓国側が「感情的」に出ている間は「嵐の過ぎ去るのを待とう」という節がうかがえる。だが、それではこの問題、いや「日韓問題」の真の解決はない

▼3.1人民蜂起86周年記念式典での盧大統領の演説にしてもそうだ。「唐突感が否めない」という見方では、問題の本質を見誤る。盧大統領は決して唐突に発言したわけでも、感情的になっているわけでもない。いたって冷静に正論を述べているまでだ

▼任期中には過去の問題については触れないとしたにもかかわらず、歴史教科書問題や「竹島問題」、そして首相の靖国神社参拝など、過去の問題に触れざるをえなくしているのは日本側とは言えまいか

▼だからこそ、この問題に対して「皮肉な対応」(連合ニュース)で一蹴するのではなく、誠実に対応すべきではないか。先ごろ始まった国連人権委では、朝鮮代表が独島問題で日本を非難した。日本の対応次第では、国際的非難を免れない。(聖)

[朝鮮新報 2005.3.26]