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春・夏・秋・冬

 いやー惜しい試合だった。ワールドカップアジア最終予選第1戦。ウリナラは日本にロスタイムで1点を取られ、惜敗した。しかし、観戦後にさわやかさが残る好試合だった。「非常に友好的なゲーム」(ユン・ジョンス朝鮮チーム監督)という言葉がすべてを言い表していた。試合もさることながら、サポーターたちの応援も、事前に心配されたトラブルもなかった

▼こういっては怒られるかもしれないが、ウリナラチームは想像していた以上に巧みなプレーを見せた。素人目ではあるが、感覚的には朝鮮側が終始攻め込んでいたのではないか。作家の村上龍氏は、朝鮮のサッカーがあまりに現代的で、驚いたという(スポーツ報知10日付)

▼12年ぶりに厚いベールを脱いだ朝鮮チーム。FIFAランキングも何のその、日本と互角の戦いを繰り広げ、最後まで苦しめたことは、同胞たちにも喜びを与えたに違いない

▼安英学、李漢宰の在日2選手の出場もうれしい話題だった。今回、彼らが日本のマスコミにたびたび登場したことは、朝・日関係が最悪な状況のなかで、朝鮮と在日の存在をきちんと知らしめる良い機会になったことだろう。「彼らの存在が、この一戦をスポーツという枠の中に収めてくれた」(日本側の川淵キャプテン、日刊スポーツ10日付)

▼初戦では惜しくも負けたが、これでワールドカップへの切符を失ったわけではない。9日の試合を見ていて、ワールドカップも夢ではないと確信できた。ぜひ、北南両チームが出場してほしい。そして、統一チームが実現すれば、どんなに良いか。(聖)

[朝鮮新報 2005.2.10]