|
最近の世論調査によると、次期総理候補のトップとして安倍幹事長代理が上がっている。回答者の60%以上は「適任者いず」との返答だったが、この傾向は以前から変わっておらず、彼を選択した人たちは何を基準にしているのかと頭をひねるばかりだ ▼安倍氏の政治感覚のなさ、政治家としての資質が欠乏していることは多々指摘されてきた。とりわけ朝鮮問題については「イロハも知らない」という評がしきりだ。実際、彼に会って取材した人の話を耳にした事があるが、「事実関係の把握がめちゃくちゃ」との一言だった。そういう人が朝鮮問題にしゃかりきになっているのだから、NHK「女性国際戦犯法廷」番組への「政治介入」など、「朝飯前」だったのだろう ▼その安倍氏、朝鮮に対する「経済制裁」の旗を振っているが、さらには「北朝鮮人権法」にも手を染めている。そして傲慢にも朝鮮の「体制変化」を口にする ▼米国ですでに昨秋、成立したものであるが、それを模倣したものであることは明白で、日本の独自性などカケラもない。いったい、日本の政治とは法律の作成まで米国に追従、模倣するのかと、その薄っぺらさに怒りさえ通りこしてしまう(民主党も右にならえである)。朝鮮は、国連にも参加する自主独立国家である。その政治、体制について他国からあれこれと言われる筋合いはない。内政干渉であり、国連憲章違反でもある ▼祖父が侵略の旗を振り戦犯として裁かれた事実、果たしてその負の歴史の重みをどれほど安倍氏は認識しているのか。本人の口から直接聞いてみたい。(彦) [朝鮮新報 2005.2.5] |