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春・夏・秋・冬

 米国家安全保障会議(NSC)のグリーン・アジア上級部長が訪日した。先月31日には日本政府、与党関係者と会談。席上、対朝鮮経済制裁実施を主張する安倍自民党幹事長代理は、制裁発動に理解を求めたという。グリーン部長の返答は「日米でよく相談したい」だった

▼NSCのアジア上級部長といえば、地域の政策立案において決定的な役割を果たす。外交のトップはライス国務長官だが、グリーン氏は、ライス氏に請われて前政権から留任した。ライス氏は米政権史において、大統領の執務室に自由に出入りできる稀有な人物。前任者のパウエル氏は大統領との面会に数日間の時間を要したというから、信頼の度合いがわかる。そのライス氏に請われたグリーン部長、これまた両者の信頼関係は尋常ではない

▼そうした人物だけに、安倍氏らが必死に経済制裁実行の支持、了解を取り付けようとしたことは手に取るようにわかる。その結果が「よく相談したい」である。この返答を「米国も理解を示した」と取るのか、「時期尚早」と一歩距離を置いたと取るのか、解釈次第では方向性は大きく違ってくる

▼先月、訪朝したウェルドン議員らは帰国後、大統領に一般教書演説で朝鮮を刺激しないよう要請した。同議員らの「朝鮮敵視せず」など訪朝時の発言が米政府の政策に反映されるのなら、核問題などを積極的に解決していくとの立場を朝鮮政府は表明している

▼朝鮮敵視には異常な執念を燃やすが、政治家の資質に欠けるとの評が圧倒的な安倍氏ら、現状をどれほど理解できているのか。(彦)

[朝鮮新報 2005.2.1]