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春・夏・秋・冬

 イラク国民議会選挙が昨日行われたはずだ。「はずだ」と書いたのは、このコラムを書いている時点でその結果が判明していないからだ。選挙に反対する動きが強まるなか、すでにバグダッドを含む4州で投票が完全に実施できない可能性が出てきているなどと報道されている。情勢は混沌としており、「行われた」と断言できない状況なのだ

▼そもそも、米国によるイラク侵攻の大義名分であった大量破壊兵器は見つからず仕舞い。捜索は昨年末にひっそりと終了していた。米国のイラク占領後、治安はますます悪化している。米兵が死に、外国の民間人が誘拐され殺害されるのは日常茶飯事だ。ブッシュ政権は選挙を早く終わらせてイラクからさっさと手を引きたいところかもしれないが、そんな虫のいい話はない。一体誰が今日のような状況を招いたのか

▼そんな中、米国ではイラク帰還米兵による反戦団体が組織されている。ニューヨークタイムズが伝えたところによると、「真実の作戦」「イラク戦争に反対する帰還将兵たち」などが有名なところだという

▼サラ海兵隊兵長が「イラク戦争反対帰還将兵」に属したのは、イラク人老婆を殺害してしまった自責の念からだ。自爆テロが相次ぐ中、サラは老婆が抱えていた袋を爆弾と錯覚し、彼女を銃で撃ち殺した。老婆が抱えていた袋にはお茶とパンが入っていたそうだ

▼「帰還将兵」の会員数はすでに150人を超えたという。なかにはイラクに滞在する「現役」もいる。彼らの訴えは、ズバリ、イラクからの即時撤退である。(聖)

[朝鮮新報 2005.1.29]