|
「勉強は、努力を重ねれば何とかなるものです。ゆっくり時間をかけてでも、たくさんの問題を解けば能力は上がっていく。努力が評価されるフェアなチャンスなんです。実は、勉強ほど公平なものって、ほかにはないんですよ」。明治大学文学部の斉藤孝教授は、朝日新聞22日付のインタビューでこう語っている ▼斉藤教授の話でおもしろいのは、勉強ほど公平なものはないという点だ。努力すればしただけ結果となって返ってくるということ。ところが、これがなかなかできない。何とか簡単な方法はないか、安易な道はないかと考えがちだ。しかし、「学問に王道などありえない。結局、努力することが一番の近道なのだ」ということに、たいていの人は後から気づくものだ ▼昨今、学力低下が言われて久しい。斉藤教授は先のインタビューで、「習熟を嫌うようになった」ことにその原因があると分析している。声に出して読むとか、計算ドリルをやるといった単純なことだ。問題を解く数が多ければ多いほど、学力はついてくるということ。そして、大切なのは、幼い頃からそういった「良い癖」をつけていくことだ ▼ここからは持論だが、それが楽しければより身につくのではないか。楽しいことには時間が過ぎるのも忘れて取り組むものだからだ。いつの間にか時間の経つのも忘れて、たくさんの問題を解いている、ということもあると思う ▼各地のウリハッキョでは、生徒たちが楽しんで学べるように工夫を凝らした授業が行われている。その成果の一端が、29、30日に開かれる中央教研で発表される。(聖) [朝鮮新報 2005.1.25] |