|
2005年は大阪朝高ラグビー部の活躍とともに明けた、といえば過言だろうか。1、2回戦を突破。結果的に正智深谷高校に雪辱はできなかったものの、2回目の全国大会出場でベスト16入り。それもシード校と互角の戦いを繰り広げてのものだけに立派に胸を張れる ▼同校ラグビー部の活躍は、単にスポーツ試合の勝ち負けを競うという面を超えて、民族教育を受ける生徒たちが日本社会の歴史あるスポーツイベントに参加し、朝鮮学校の存在を普通にアピールしたという点においてさらに意義が深い ▼むろん言い尽くされてきたことだが、「朝鮮学校排除」という差別の垣根を取り払うまでには、現場の教育関係者のみならず学父母、在日同胞社会の一丸となったたたかいがあった。そして心ある日本市民たちの後押しが不可欠だった。常連校として今年、さらには来年の大きな飛躍、活躍に期待するとともに他の高級学校の奮起も待ちたい ▼今年は総聯結成50年、祖国解放60周年、さらには本紙が創刊されて60年になる年である。こう書いてしまうと月並みになってしまうが、要は50年、60年の歩みとどれほど自身が一体になれるのかということのように思う ▼過去は過去、今さら一体になれとは、という反論もあるだろうが、過去を見据えないと進歩がないというのは、先達たちの貴重な指摘である。その時に身を任せて漂うことは赤子にも可能なこと。何をなすべきなのか、何ができるのか−読者諸氏に新年のあいさつを送りながら、自問自答している次第です。(彦) [朝鮮新報 2005.1.6] |