愁いに次ぐ愁いが 切れるいとまもなく 深く苦しいこの心 晴れる術はない いつもぼんやりと眺めているが わからない この愁いはどこからやって来るのだろう
(リ・レスン、17世紀?)
「禮順」は尼名。その一生を仏道に励んだ李禮順の愁いとは、濡れ衣であった「不倫」事件や、当時高官であった父のため、謀反の心なしとする偽りの詩を、王の寵愛を受けていた宮女に贈りとりなしてもらったことをいうのだろうか。それとも、煩悩に対しての愁いだったのだろうか。(朴c愛、朝鮮大学校文学歴史学部非常勤講師)
[朝鮮新報 2005.1.26]