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〈投稿〉 日朝友好なければ日本の未来はない

 さる14日、日本の公安当局による総聯機関への家宅捜索が行われた。薬事法違反の疑い、ということだが納得できない。体への効能をうたった健康食品はほかでも販売されており、総聯機関への「ねらい撃ち」の印象はぬぐえない。

 これは推測だが、背景として@農業改革の成功や中国経済とリンクした鉱工業の復活で勢いづく朝鮮へのけん制、A選挙で大勝した小泉政権が「親ブッシュ政権、反朝鮮、中国」の姿勢を強化しようとしていることの現われ−があるのではないだろうか。

 小泉政権が「改革」を唱えるなら、それはあらゆる領域に及ぶべきものだ。教育と経済を建て直すべきであって、安易な「親米、反アジア」の路線に走るべきではない。そして、地政学上の要衝である朝鮮が、経済改革及び「相互主義」の原則に基づく外交で成功を収めつつあるいま、日朝友好の増進は、道義的な面だけでなく、「実利」の面でも日本にとって重要な課題となっている。日朝の「架け橋」である総聯とその傘下の人々を敬意をもって処遇すべきであることは言うまでもない。

 日朝間に友情がある時代、日本は平和だった。日朝間が緊張すれば平和は壊れる。日朝友好なければ、道義と実利の両面で日本の未来はない。このことを忘れずに政策を展開することが、小泉政権に求められる。 (田村康央、会社員)

[朝鮮新報 2005.10.21]