NHK裁判 控訴審第5回口頭弁論報告会 NHKは1人、VAWW−NETは9人の証人申請 |
「政治家の番組介入」が焦点 20日、NHK裁判控訴審第5回口頭弁論が東京高裁で行われ、同日夕方、文京区春日の文京区民センターで報告集会が開かれた。 裁判は、NHKが2001年1月に放映した「女性国際戦犯法廷」に関する番組で異常な改ざんを行ったとして、「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW−NETジャパン、西野瑠美子共同代表)が、放送、製作に関わったNHKなどを相手に、計2千万円の慰謝料支払いを求めて起こしたもの。
集会では、NHK裁判弁護団長の飯田正剛弁護士、原告の西野瑠美子共同代表がこの日行われた裁判の報告をしたほか、醍醐聰・NHK受信料支払い停止運動の会共同代表が運動の現況について報告した。 前回(4月25日)の裁判では、1月12日に朝日新聞が「女性国際戦犯法廷」のNHKの番組改ざんに、安倍晋三、中川昭一自民党議員の圧力があったと報じた翌日、NHKの担当プロデューサーである長井暁さんが、政治介入した政治家の実名を明らかにし、海老沢NHK会長は責任をとってやめるべきだと衝撃的な内部告発をしたことにより、その問題についての書面の提出が行われた。 今回は、NHK側が1人、VAWW−NET側が9人の証人申請を行った。 NHKが「政治圧力は受けていない」と主張しているなか、飯田弁護士は「圧力があったかなかったか、証拠調べがポイント」と語っている。 西野さんは「今、政治家の介入に焦点が集まっている。この問題は1996年の『若手議員の会』からの流れで起きており、真実と責任に背を向け続けるNHKの姿勢は、断じて許すことができない」と強く語った。 次回NHK裁判第6回口頭弁論は、10月3日午後1時30分、同じく東京高等裁判所101号法廷で開かれる。(潤) [朝鮮新報 2005.7.25] |