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経済管理具現 物質的刺激は重要 「経済研究」に論文

 2002年の「7.1経済管理改善措置」施行から3年。最近日本に届いた朝鮮の経済理論誌「経済研究」2号(季刊)では、物質的刺激が社会主義経済管理を具現するうえで「重要な内容の一つ」だとする論文を掲載した。「物質的刺激とその適用で提起されるいくつかの問題」と題する論文の内容を抜粋して紹介する。(原文朝鮮語、訳、中見出しは編集部)

労働意欲高める

 過渡的社会である社会主義社会で政治道徳的刺激を優先させる基礎のうえで勤労者の物質的関心性を刺激することは、彼らの労働意欲と創造的積極性を高めるための重要な保証となる。したがって、社会主義経済を合理的に管理運営するうえで物質的刺激を正しく適用することはたいへん重要な問題である。

 物質的刺激は社会主義経済を合理的に管理運営するための重要な内容の一つであるだけに、その性格と適用原則を正しく規定しなければならない。

 金正日総書記は、社会主義経済は集団主義に基づいており、したがって物質的刺激も集団主義を実現するのに服務する経済管理方法にならねばならないと明らかにした。

 労働の量と質による分配が実施される条件で、勤労者らは社会により多くの労働を提供するほど社会からより多くの分配を得るようになり、自己の物質文化水準もそれだけ高まる。そのようにして勤労者らの間では、社会主義のための共同労働に積極的に参加して、社会により多くの労働を提供し、その結果に対してより多くの報酬を得ようとの観点、労働の結果に対する物質的関心性を持つようになる。

 物質的刺激が社会主義経済管理方法だからといって、それをすべて適用しては絶対にならない。社会主義社会で物質的刺激の持つ意義を過度に優先させ、物質的刺激にだけ偏り経済を管理運営するなら、勤労者らの頭の中にまだ古い思想の残滓が残る条件で、彼らの間でカネと物質だけを知る個人利己主義をはじめとする各種の雑多な思想が甦る。

 こうなれば、物質的刺激が社会主義経済をよりよく管理するための方法となるのではなく、むしろ資本主義的経済管理方法となりえる。

集団主義の原則で

 物質的刺激を、集団主義原則をよりよく実現するための経済的手段として正確に適用するということは、社会的集団の要求を優先的に実現させる基礎のうえで、個人の要求をうまく実現し、社会的集団の団結と協力を基本にして、それを強固にしながら、集団に属するすべての個別メンバーらの創意性を高く発揮させるのに服務する手段として利用するということだ。

 物質的刺激を、人々の間で個人利己主義を助長させる方法だとしながら、それを遠ざけるようになるなら、勤労者らの間で生産的熱意と創意性を余すところなく発揮できなくするだけでなく、むしろ働くのが嫌で他人の徳に依存しようとする怠け者が生まれ、経済を科学的、合理的に管理運営できなくなる。

 これとは異なり、物質的刺激が労働において人々の熱誠を発揮させる基本手段だとしながらそれを絶対化し、政治道徳的刺激をないがしろにするのは、根本的に誤った見解だ。個人主義的な原則で物質的刺激だけを掲げるようになるなら、人々の間で個人主義、利己主義、本位主義をはじめとするあらゆる古い思想を助長させ、集団の利益より自分個人だけの利益をまず考え、集団の利益を犠牲にして個人の利益だけを追求するようにさせることで、人々をカネと物質だけを知る低俗な存在につくることになる。

社会主義分配原則

 物質的刺激をその適用原則に合わせて正しく適用することが重要だ。物質的刺激をその適用原則に合わせて正しく適用するうえで重要な内容の一つが社会主義分配原則である。

 社会主義分配原則とは、労働の量と質に沿って分配する原則、すなわち働いただけ、稼いだだけ分配する原則である。

 労働による分配は、何よりも社会主義社会で生活手段分配の基本方式である。

 労働による分配が物質的刺激を実現する基本手段となるのは、まず、社会主義社会で勤労者らが持つ物質的関心性の本質的特性と関連がある。

 社会主義社会で勤労者らが持つ物質的関心性は、労働の結果に対する関心性であり、それは個々の勤労者らが社会と自分自身のために提供した労働と密接に関連している。したがって、勤労者らが持つ物質的関心性は、労働の結果に対する物質的評価と生産物の分配を通じてのみ直接刺激され実現される。

 社会主義社会で、勤労者らに対する物質的刺激を、政治道徳的刺激を優先させる原則で正しく適用してこそ、彼らが働いただけ、稼いだだけ、労働による分配を正確に施行でき、全員を強盛大国建設に積極的に貢献させらることができる。

[朝鮮新報 2005.7.9]