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〈金玟河氏が語る6.15祝典の印象-下-〉 会えば解決されると強調

米国に直接向けた非難なく

 金正日国防委員長(総書記)には南北交流、協力に対する強烈な意志があり、米国との友好に対する意志も明らかなようだった。私は今回、各種行事の演説をメモしたが、米国に直接向けた非難はひと言もなかった。えん曲に表現したのが「外勢が戦争の脅威を高め」というところで「外勢」という言葉がひと言ふた言出たくらいで、平壌市内の反米スローガンも消えていた。

 金委員長は、「個人であれ国家であれ、バカにされて誰が気分いいですか」と述べた。どうかお願いしたいのは、北を同胞と認め、東北アジアの同伴者と認めて善隣友好関係を結ぶというなら、6者会談、南北会談を実現していくうえで、マスコミもそうだが、言葉を慎まねばならない。すべて実っていくのに、言葉一つで水泡に帰してはならない。対話を行おうというのか、ケンカを売ろうというのか…。南と北、日本と米国が互いに言葉に気をつけようとお願いしたい。

朴容吉女史に謙虚、深い関心

 「南のマスコミはさまざまだ。一つの事案に対し支持する人もいればそうでないマスコミもある。反対する人やマスコミもいるから、あまり反対するマスコミに神経を使う必要がありません」と述べたところ、委員長は「わかります」と応じた。

 文益煥牧師夫人の朴容吉氏に対しては、特別謙虚に、折り目正しく話しかけ、深い関心を示していた。

大成功、時宜適切な祝典

 (6.15共同宣言について)直接言及はなかった。ただ格別に金大中前大統領の安否を気遣い、5年前いかに感激的だったかとおっしゃった。とくに、首脳会談参加者に向けて、旧知の間柄で兄弟のようだとしながら、会えば解決されると出逢いをとくに強調した。6.15に会った人たちがなつかしくて招待したと述べていた。

 (6.15統一大祝典については)大成功で時宜適切だったと述べていた。

平壌祝典の印象について

 (14日の平壌到着当日は大雨だったが)どしゃぶりの中、統一大行進を行った。雨の中を「統一! 統一!」と子どもから年寄りまで沿道で熱狂的に歓迎するのを見て胸が熱くなり、涙さえ出た。とくに、朴容吉女史が最後まで歩いた。若者が車に乗るよう促したにもかかわらず完走した。今回の行事のなかで最も感激的な出来事だった。

 (最高人民会議の)金永南常任委員長は、統一の歌を歌う時、「先生が一番大きな声で完全に記憶していた」と私に語った。実は「われらの願い」の歌は知ってはいても歌詞を正確に覚えていなかった。そこで(平壌に)行く前に完全に覚えていった。

 面談の席で金永南委員長は3つのことを述べた。金大中前大統領へのあいさつ、5周年行事が時宜適切だということ、そしてソウルのマスコミが効果的に祝典を報道してくれたことに感謝すると、2、3回強調していた。

[朝鮮新報 2005.7.1]