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6.15北南共同宣言5周年 大阪で420人参加し記念講演会、民族共助確実に前進

東北アジアの平和 朝鮮半島から

 6.15北南共同宣言5周年を目前に控え、北、南、海外で祖国統一実現のための民族連帯、共助の機運が高まっている。14日から平壌で開催される「6.15統一大祝典」成功のため、共同宣言実現を目指す北南海外共同行事準備委員会の南側委員会代表一行が4日から7日まで平壌を訪れた。5月23、24日には北南大学生交歓会が金剛山で開催され、日本でも9日に東京で在日同胞統一大会が行われた。平壌市と仁川市は2014年のアジアオリンピック共同開催などで合意した。統一と民族共助の機運が高まるなか、大阪では6.15共同宣言発表5周年記念講演会「21世紀東北アジアの平和のために」(主催=大阪府商工会、後援=大阪府青商会、共同行事日本地域準備委員会、祖国平和統一協会近畿地方協議会)が3日、エルおおさかで行われた。講師は立命館大学の徐勝教授が務め、約420人が参加した。

和解と平和の流れ

「6.15」5周年記念講演会

 徐教授は、「6.15」の意義とその後の情勢の変化について解説し、地域の平和のための民族和解と反戦運動の重要性を強調した。

 徐教授は、「『6.15』は統一時代の始まりだった。38度線は存在するが心の中では実質的に統一していると言える」と述べた。

 徐教授は、「20世紀は戦争と暴力の時代。その後、ヨーロッパでは『平和の時代』がきたと言われるが、その時代にも約3000万人が犠牲になったと言われている」と指摘し、「6.15」の意義について、「戦争と暴力に反対する和解と平和の時代の大きな流れの最高到達点にある世界史的な出来事だったと言える」と述べた。そして、南朝鮮の内部で自ら過去を清算する動きが出てきたことも重要だと述べた。

 徐教授は、戦争は国を滅ぼし、危機は経済を破たんさせると強調し、時代は葛藤と対立から和解と統一に向かっていると指摘。「東北アジアの平和は朝鮮半島から始まらなければならない」と述べた。

 そして、決して戦争を起こしてはならず、徹底して反戦運動を展開しなければならないと強調し、「われわれは世界史的な使命を背負っている。平和と繁栄をつかみ、世界を変える力にならなければならない」と呼びかけた。

統一への希望を確信

「6.15宣言は世界史的な出来事だった」と指摘した徐勝教授

 参加した同胞、活動家たちは、徐教授の講演に多くの力と勇気を得たと口をそろえ、あらためて祖国の平和統一に身を捧げる決意を固めた。

 祖国平和統一協会近畿地方協議会の金奉玉代表は「『6.15』の基本精神を再認識し、複雑な情勢の中でも統一実現に向け着実に前進していることを確認した。統一運動に身を捧げる者の一人として、栄誉と自負をもってこれからも献身していく決意を固めた。統一への希望と確信をもって団結して運動を進めていきたい」と感想を述べた。

 岸和田市在住の同胞男性(60)は「徐勝先生は死線を越えて強く生きてこられた。統一に貢献することに命の価値がある」と感想を述べた。

 東大阪市在住の同胞男性(47)は「事実と経験に基づいて話してくれたので北南間の変化について実感できた。『わが民族同士』の言葉どおり、民族自主が少しずつ、確実に前進していることを確信した」と感想を述べた。

 本来、講演が予定されていた姜萬吉氏は、「親日反民族行為真相究明委員会」の委員長に任命された関係で来日できなかったが、講演会あてにメッセージが送られ「共に共同宣言発表5周年を祝おう」と呼びかけた。(李泰鎬記者)

[朝鮮新報 2005.6.9]