東京・立川 女性同盟西東京「4月会」主催で清水澄子さんが講演 |
「4月会」は、西東京地域(東京23区外の市部)に暮らす60歳以上の同胞女性の集い。メンバーの多くは、現役時代、女性同盟本部や支部、分会などで活躍した活動家たちだ。会では、地域別の食事会や、ウォーキング、旅行などが行われている。「4月会」の名前には、金日成主席を心から慕い、組織を守り支えてきた同胞女性たちの思いが込められている。 集会では、清水澄子前参議院議員・朝鮮女性と連帯する日本女性の会代表の講演が行われた。清水氏は、72年に朝鮮を訪問し、朝鮮問題に対する認識の欠如に恥じたことから「朝鮮女性と連帯する会」を結成。民族教育、「慰安婦」、日朝国交正常化、南北統一とさまざまな問題に、朝鮮女性らと手を携えて積極的に取り組んできた。
「川崎のある集会で、ひとりのオモニが、定期券の学割差別に対して、けしからん! 許せない! と、声をあげた。これは子どもの学ぶ権利に関わる問題で、誰が考えてもおかしいこと。それで、集会参加者たちに、最寄りの駅に行って話しなさいと言った。当時JRの労働組合とも連帯して、全国のオモニたちと力を合わせてついに94年、その権利を勝ち取った。川崎のオモニの話を聞かなかったら知らなかった。沈黙からは何も生まれない。沈黙を破ったときに何かが生まれる」(清水氏) 阪神・淡路大震災で被害を受けた朝鮮学校の建て直し、伊丹空港の騒音問題などの解決に尽力したエピソードに触れながら、「沈黙を破ることから始まる」との言葉を強調する。 「私は在日の皆さんから、日本社会の実態と、民族の尊厳を守り、生きる、人間の在り方について学んだ」との清水氏の発言に、会場からは大きな拍手が沸いた。 参加者らは皆、「とても感動した。『沈黙を破ることから−』の言葉に、私たちが在日朝鮮人だからと言って、いつも我慢をしていては駄目、行動こそが大切だということを痛感した。また、清水氏の朝鮮に対する温かい視線、金正日総書記への理解に接し、胸の中につかえていた塊が溶けていくような感じがした」などと話していた。 講演会には約70人が参加した。(金潤順記者) [朝鮮新報 2005.6.6] |