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社協主催 東京で緊急セミナー 「核保有」と6者会談の行方

 在日本朝鮮社会科学者協会・朝鮮問題研究会が主催する公開セミナー「『核保有宣言』の真意と6者会談の行方−第2期ブッシュ政権と朝鮮半島情勢を読む」が1日、東京・池袋の東京芸術劇場で行われた。

 今回のセミナーは、朝鮮外務省が2月10日に6者会談の無期限中断と核保有を明らかにしたのを受け、緊張する朝鮮半島情勢を分析するために緊急に設けられたもの。セミナーでは、在日朝鮮人歴史研究所の太錫新主任、ジャーナリストの田中宇氏、朝鮮大学校政治経済学部の趙敏基助教授がそれぞれ、「朝鮮半島核問題の経緯と展望」「多極化する世界と日本、朝鮮」「第2期ブッシュ政権下の米日関係と朝鮮半島」と題して報告した。

 田中氏は、イラク戦争の失敗によって米国が弱体化したことで世界の多極化が進んでおり、朝鮮半島に対する影響力も喪失したと分析。太氏は、1957年に米国が南朝鮮に核兵器を配備したのが朝鮮半島核問題の始まりだとして、米国が一貫して朝鮮に核の脅威を与えてきた事実とそれに対応するための自衛的措置の正当性について述べた。趙氏は、米国の強い要求によって日本が急速に軍国化の道を歩んでいるとして、「北朝鮮脅威論」を口実に日本社会が右傾化したと語った。

[朝鮮新報 2005.3.3]