「川口コリアン・ウィーク in 樹モール」 総連埼玉・南部支部と民団川口支部が共に参加 |
5日から10日まで、埼玉県川口市の樹モール燦ギャラリーで行われた「川口コリアン・ウィーク in 樹モール」に総連南部支部と民団川口支部が初めて共同で参加した。イベントでは民族音楽ミニコンサート、朝鮮将棋入門教室、日本と南朝鮮の漫画家たちの年賀ハガキ展示、コリアンおしゃれ小物販売、かんたんハングル講座、テコンドー演武のDVD上映などさまざまなコーナーが設けられた。 埼玉初中声楽部が出演
「コリアンの文化に触れる」をテーマに開催されたイベント。10日に行われた民族音楽ミニコンサートでは、埼玉朝鮮初中級学校声楽部の生徒たちが「アリラン」「故郷の春」「つばさ」などを披露した。商店街の中にある燦ギャラリーの前を通る買い物客たちが足を止め、しばし美しい歌声に聞き入っていた。 また、声楽部顧問でチョッテ演奏者の金成赫教員が朝鮮のオリジナル楽器であるチョッテについて説明し、朝鮮民謡「アリラン」「マイメモリー」などを演奏した。 コンサートに出演した金理花さん(中3)は、「朝鮮に関して悪いニュースばかりが流れるなか、どれほどの市民たちが関心を持ってくれるか心配だった。でも大勢の人が公演を見てくれてうれしい。これからも朝鮮学校への理解を深めてくれれば」と語った。 買物途中、コンサートに聞き入っていた川口市在住の相川アイ子さんは、「歌がとても上手。チョッテという楽器を目にするのは初めてだが、哀愁ある美しい音色だった」。 同イベントを発案、企画した漫画家の田代しんたろうさん。「朝鮮学校の生徒たちが出演してくれて本当にうれしい」と、出演した5人の女子生徒と顧問の金先生に似顔絵を書いてプレゼントした。 「川口市には在日コリアンが大勢住んでいる。すぐ隣にいるコリアンの文化に触れてもらいたい。在日のみなさんとは、単なる交流ではなく一緒に地域で活動し共存していかなければ」(田代さん) 手を取り合い交流
イベントに参加した総連埼玉・南部支部の申銀三委員長は、「民団の事務部長、田代さんたちと何度も集まり準備を進めてきた。今年は6.15共同宣言5周年、8.15祖国光復60周年を迎える年であり、地域で交流を深めていくことに力を入れたい。今回がその出発点になったはず。同胞たちもこのイベントを心から喜んでくれている。朝・日間には国交がないだけに、地域で交流を深めていくことによっていまだ解決されていない在日同胞の人権問題や差別の現状について広く知ってもらい、手を取り合い交流していければ」と強調した。 民団川口支部の金乃文事務部長も、「川口市に在日同胞たちが大勢居住している事実を知り、コリアンの文化に少しでも触れてもらえたらと思う。総連と力を合わせて、これからどんどんこのような機会を作っていきたい」。 「目標は達成した」
イベントの開催に先立ち4日、祝賀宴が開かれた。総連県本部の尹東煥副委員長、南部支部の申銀三委員長、民団川口支部の李三鎬団長ら約30人が参加し和気あいあいの雰囲気の中、交流した。 5日間のイベントを無事終えるにあたって、同イベント・ギャラリー責任者の溝淵幸一さんは、「今回は在日のみなさんに協力してもらうことが重要だった。総連、民団の双方に参加してもらったことでその目標は達成された」「川口市で暮らす在日コリアンがハンディキャップを感じない、住みやすく楽しい街を共に作っていきたい」と語った。(文と写真=盧琴順記者) [朝鮮新報 2005.1.15] |