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そこが知りたいQ&A−日本の過去清算国際連帯協3回会議 何が話し合われたのか

運動の実質発展へ対策討議 国際規模で連帯行動展開

 既報のように日本の過去清算を求める国際会議が9月22、23の両日、平壌で開かれた。北南朝鮮、日本などアジア各国をはじめオランダやドイツ、米国などからも戦後補償を求める団体などが参加。日本の重大人権蹂躙犯罪の真相を糾明しその清算を求める運動を国際的規模で繰り広げることなどを含む決議文を採択した。会議では何が話し合われたのか。Q&Aで見た。

 Q 日本の過去清算を求める国際連帯協議会第3回会議が平壌で開かれたそうだが、何が話し合われたのか。

 A 昨年5月にソウルで第2回会議が開催されてから1年間の活動と研究成果が発表された。また、運動の実質的な発展のための対策が討議された。

 初日の全体会議で基調報告した国際連帯協議会朝鮮委員会の洪善玉委員長は、日本の過去清算を促す運動で達成した成果について言及したうえで、第2次世界大戦終結60周年を迎え日本の過去清算を求める国際的雰囲気は例年になく高まっていると指摘した。

 2日間にわたって行われた各分科会では、それぞれのテーマに沿った研究発表や活動報告が行われた。「参加者らは、活発な意見交換を通じて運動をより強力に推し進めるための現実的かつ効果的な対策を論議した」と現地で取材した本紙記者は伝えている。

 Q 国際連帯会議とは何か。

 A 2002年5月に平壌で開かれた「日本の過去清算を求めるアジア地域討論会」でその必要性が強調され、03年9月に中国の上海で結成された。各国、地域の対日補償要求団体と人権擁護団体、活動家、研究者らが網羅されている。実質的な協議はソウル会議以来、今回の平壌で2度目だ。

 Q 北南被爆者の対面が初めて実現したそうだが。

 A そうだ。原爆被害者分科が設置され、そこに北南の被爆者が集まった。同分科では、朝鮮人被爆者問題が日本の朝鮮に対する植民地支配の産物だけに、日本政府がその責任を認め、真に補償しなければならないという点が強調された。

 そのほかにも「従軍慰安婦」、強制連行及び大量虐殺問題、歴史わい曲、右傾化問題などのテーマ別に分科会が設定された。

 強制連行、大量虐殺問題分科では、南朝鮮とオランダの代表が自国の政府と企業の情報公開が問題解決に大きく貢献した事例を紹介しながら、日本の積極的な情報公開を促した。

 歴史わい曲、右傾化問題分科会では、憲法改正の動き、独島問題に代表される領土膨張野望の危険性などが主要なテーマとなった。歴史教科書問題は別途論議された。

 Q 総連代表団は参加したのか。

 A 参加しただけでなく、遺骨問題などについて積極的に発言した。現在、日本では朝鮮人強制連行者の遺骨返還が焦点だが、総連代表団は日本各地における調査活動、問題解決に向けた多彩な活動について報告し、日本政府と企業の不誠実な対応を非難した。朝鮮人強制連行真相調査団朝鮮人側中央本部の洪祥進事務局長らが積極的に報告した。総連代表団が遺骨問題をクローズアップさせたこともあって、会議では遺骨問題の真相究明が当面の課題となった。

 Q どんな事が決まったのか。

 A 会議では決議文が採択された。▼日本の過去犯罪の真相究明と清算を求める運動を国際的規模で展開▼過去の犯罪否定、歴史わい曲糾弾運動を全アジア的運動として拡大▼日本の右傾化、軍国化策動に反戦平和擁護運動で対応―というのが主な内容となっている。

 この決定に沿って今後、アジア規模、国際的規模で連帯行動が展開されることになる。(文聖姫記者)

[朝鮮新報 2005.10.6]