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6.15共同宣言発表から5年 「わが民族同士」理念の誕生

 【平壌発=金志永記者】6.15共同宣言が発表されてから、今年で5年になる。2000年6月、北南の両首脳による平壌会談で共同宣言が採択されたことにより、北南関係では画期的な変化が起き、民族の和解と交流事業が活発になった。米国の対朝鮮強硬策は依然続いているものの、6.15共同宣言はこんにちも自主と平和統一を実現させる道しるべとなっている。

身をもって実践

平壌空港で金大中大統領と固く握手を交わす金正日総書記

 6.15共同宣言の第1項に明記されている「わが民族同士」の命題は、北南両首脳の平壌会談で核心部分をなしている。北の統一事業関係者が6.15時代を説明する時、みなが「わが民族同士」の理念を持って語る。

 5年前、現場に居合わせた祖国平和統一委員会書記局の全今振責任参事は、「6.15共同宣言がどのようにして生まれ、宣言の基本である『わが民族同士』がどのように民族共通の理念になったかについて具体的に知っている人はそう多くはない」と述べながら、「わが民族同士」という理念の正当性と生活力は、金正日総書記が身をもって実践に移したものだと指摘した。

 金正日総書記は、北南首脳会談の開催について明らかにした4.8合意書(2000年)の発表から、約190回にわたって関係者らの準備を指導したという。総書記は準備の段階からすでに、過去にも北南当局間の会談はあったが、今回の会談では、どんなことがあっても統一問題をわが民族同士で自主的に解決しなければならないということが話し合われなければならないことを強調していた。

「首脳会談最大の成果」

 2000年6月13日午前10時、金正日総書記は金大中大統領一行を出迎えるため、平壌空港に出向いた。

 「事実、関係者たちは総書記が百花園迎賓館で南の一行を出迎えることを進言していた。しかし総書記は、金大中大統領は高齢のうえに同族であるので東方礼儀之国の礼儀作法に沿って出迎えなければならないと空港に出向いた」(全責任参事)

 金正日総書記は、13〜15日まで金大中大統領をはじめとする南の一行との会談を重ねた。総書記は席上、金大統領に両首脳が初めて会談したのだから、世界の目が集中し、7千万の同胞に統一への希望と未来を楽観できる宣言的な文を発表するのがいいと提案した。そのうえで、わが民族の問題はどこまでもわが民族同士で力を合わせ、自主的に解決しなければならないという点に同意を促した。

 大統領がすぐさま同意を表したのを受け、総書記は私たちの間で統一問題をその主人であるわが民族同士で、力を合わせ自主的に解決することで合意したことにしようと確認した。

 首脳会談最終日である15日に発表された宣言は5項目からなっているが、北の統一事業関係者は第1項に記された「わが民族同士」という命題が、わずか4時間の会談で取り入れられたことが首脳会談のもっとも大きな成果だと思っている。

 全責任参事は、どんなことがあっても「わが民族同士」の時代を奪われてはならないと強調する。

 「私たちの立場は5年前も今も変わりない。統一は北と南の心積もり一つである。私たちがどのような決心を下し、どのようにわが民族同士で力を合わせるかによって、統一は今すぐにでも実現できる問題だという総書記の言葉は、統一事業に携わっている私たちの信念だ」

6.15北南共同宣言(全文)

北南関係日誌(2000〜2005)

[朝鮮新報 2005.6.13]