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〈月間平壌レポート〉 豊作めざし全人民が農業支援

老若男女が一丸に

 【平壌発=盧琴順記者】朝鮮労働党創建60周年(10月10日)、祖国解放60周年(8月15日)を迎える今年、元旦の労働新聞、朝鮮人民軍、青年前衛3紙共同社説が最重要課題としてあげたのは、経済建設と人民生活の向上で画期的転換を成し遂げることであった。

 とくに強調されたのが、農業分野に必要な労働力と設備、物資を優先的に確保することだ。人民生活における根本である「食」の問題を解決することが目標となった。

豊作の思いを歌にしながら田植えにいそしむカルリムキルの主婦たち

 5月は、10月を「勝利者の大祭典」にしようというアピールの折り返し点であり、同時に秋の収穫に向け田植え作業にかかる大切な時期である。

 1990年代後半、「苦難の行軍」の時代、最大の試練は食糧問題だった。過去10年を振り返って見ても、自然災害などによって、農業が大きな成果を得られることは少なかった。

 そうしたなか今年、豊作の秋をもたらし人民生活を豊かにすることによって、10月の「勝利者の大祭典」を迎えようと政府機関、工場、企業所の労働者から主婦、定年退職者、子どもたちまでもが各農場に出向き、全人民が一丸となって支援に取り組んでいる。

 5月に入り、国内の新聞、テレビは連日のように農業特集を組んだ。正しい田植えの方法や、コメが食卓に並ぶまでの過程、協同農場での農場員の仕事ぶりや支援に駆けつけ田植えを手伝う人民たちの姿まで、農業に関する話題で持ちきりであった。

 取材で訪れた万景台農場には、各地から5000人の支援者が駆けつけていた。第3作業班には、カルリムキル(分かれ道)地区から来た60人以上の主婦たちが、豊作の秋を迎えるという思いを歌にし、口ずさみながら作業を進めていた。

 同農場のキム・ヨンボク管理委員長は、「5月は田植えをするうえで、とても重要な時期。今年は春の訪れが遅れたため、作業が1週間ほど遅れたが、支援者の数が予想よりはるかに多かったので、当初の計画より早く田植えを終えることができた。不利な条件下でも、農場員や支援者が力を合わせて作業を終えることができて本当にうれしい。こうしたみんなの熱い意気込みがあれば、今年は党の方針通り、豊作によって10月の大祭典を迎えることができる」と語った。

もう一つの記念日

 今月25日は、総連結成50周年を迎える日だ。

25日、人民文化宮殿で行われた総連結成50周年記念宴会

 党創建60周年、祖国解放60周年に向けてまい進する人民たちにとっても、この日は「特別な記念日」であった。新聞やテレビは結成から50年を迎えた総連を、「尊厳高い海外同胞組織」「総連を持っていることはわが民族の誇り」と称えた。

 平壌では中央報告会などの記念行事が行われた。楊亨燮最高人民会議常任委員会副委員長は報告会で、「すべての人民は総連と在日同胞を一時も忘れることなく、彼らの活動に対する支持、声援を送り続けるであろう」と強調した。

 平壌市民たちは、祖国訪問中の在日同胞の姿を見かけると、異国の地で差別や試練を乗り越え民族の尊厳を守り抜いてきた労をねぎらい、激励の言葉をかけた。

 在日同胞が宿泊する各ホテルでは25日、宴会が催され、子どもから大人まで宿泊者全員がチマチョゴリを着た従業員らから「みなさんの名節を祝賀します」と温かい歓待を受けた。

 幾多の試練を乗り越えながら歩んできた総連の50年の歴史は、祖国の歴史とともにある。5月の平壌の風景はそれを実感させてくれた。

[朝鮮新報 2005.5.30]