金永南委員長 A・A首脳会談での演説 「世界の自主化に貢献する」 |
インドネシアで開かれたアジア・アフリカ(AA)首脳会談に参加した朝鮮代表団団長の金永南最高人民会議常任委員会委員長は22日、演説した。 委員長は、団結と協力に対するアジアとアフリカ人民の共通の志向は長い歴史を有しているとし、次のように指摘した。 今から50年前、インドネシアのバンドンで開かれたアジア・アフリカ会議はあらゆる支配と従属に反対して民族の独立を達成し、世界平和を守り、友好・協力関係を発展させようとする発展途上諸国人民の共通の志向と団結した威力を誇示した歴史的な会合であった。 自主権の尊重と内政不干渉、平等と互恵の原則に基づいて相互協力を実現させることについてのバンドン10大原則とその精神は、反帝自主、反戦平和を基本理念とする非同盟運動の始原となった。バンドンに根源を置く非同盟運動は、発展途上諸国の自主権を守り世界の平和と安全を保障するうえで大きく貢献し、こんにち新しい国際秩序を樹立していくうえで主導的力量となっている。 われわれは、今回の首脳会議がバンドンの原則と精神を再確認し、新しい国際秩序の樹立に対する両大陸人民の公約と団結した威力を今一度誇示する意義深い契機になるものと確信する。 今回の首脳会議の議題は、公正で平和な新世紀を渇望するアジアとアフリカ両大陸人民の共通の要求と利害関係を反映している。 わが代表団は、本会議がアジアとアフリカ間の戦略的パートナー関係の樹立と関連した共同の戦略と行動計画を採択するにあたって、次の問題に注目を払うべきであると見なす。 1、アジアとアフリカ間の戦略的パートナー関係の樹立は「バンドン精神」を引き続き蘇らせるプロセスとなるべきである。 「バンドン精神」とその原則は、数十年間、大国と小国、豊かな国と貧しい国に関係なく、すべての国と民族の完全な自主権と平等権が反映された公正な国際関係規範として公認されてきた。 「バンドン精神」を引き続き蘇らせ、その原則を徹底的に遵守し、具現していけば、両大陸間の戦略的パートナー関係は、アジアとアフリカ人民の利益に合致する真の協力関係に形成され、発展するようになるであろう。 2、アジアとアフリカ間の戦略的パートナー関係の樹立は、国際的な挑戦に両大陸の人民が団結した力で対処していく活力あるプロセスとなるべきである。 アジアとアフリカ諸国が一方主義と「世界化」の否定的影響に集団的に対処していけば、一致性に基づいた世界的な影響力を発揮することができるし、国際舞台において両大陸の協商力を高め、国際関係の多極化実現に貢献することができるだろう。 3、アジアとアフリカ間の戦略的パートナー関係の樹立は、南南協力を拡大、強化して新たな南南経済関係の樹立を促進するプロセスとなるべきである。 南南協力をいっそう強化することは、アジアとアフリカの発展途上諸国間の新たな経済関係を発展させ、両大陸間の戦略的パートナー関係を樹立することのできる重要な保証となる。 朝鮮半島での平和と安全を保障することは、地域と、ひいては世界の平和と安全を保障するための必須的要求である。 現在、朝鮮政府が堅持している自主政治、先軍政治は、わが人民の民族的自主権を守り、強盛大国を建設し、平和と安全を守る根本保証となっている。 世界最大の核兵器庫を持っている米国がわれわれの制度を圧殺するために朝鮮半島とその周辺にハイテク核戦争手段を大量に持ち込み、大規模核戦争演習を相次いで行っている状況のもと、われわれが自衛のために核抑止力を備えたことは至極当然であり、われわれはそれによって東北アジアでの戦争を防止し、平和を達成できるようになったことに大きな誇りと自負を抱いている。 朝鮮半島の非核化は、朝鮮政府の戦略的目標であり、対話と協議を通じて核問題を解決しようとするわれわれの原則的立場には変化がない。 朝米間の核問題は、米国がわれわれの自主権と選択を尊重し、敵視政策を平和共存政策に変え、朝鮮半島とその周辺からすべての核兵器と核戦争の脅威を根源的に一掃する時に初めて解決されるであろう。 国の統一はわが民族の最大の宿望である。6.15北南共同宣言は、外部勢力の干渉を排撃し、国の統一を朝鮮民族同士が力を合わせて実現しようとする民族自主宣言であり、平和統一宣言である。わが民族は6.15北南共同宣言の旗じるしをいっそう高く掲げて「わが民族同士」の理念のもとに、民族自主、反戦平和、統一愛国の3大共助を確固と実現することにより、祖国統一偉業を必ず成就するであろう。 私はこの機会をかりて、わが人民の民族自主統一偉業を支持してくれているアジアとアフリカ諸国の政府に謝意を表し、今後も引き続き積極的な連帯を寄せてくれるものとの期待を表明する。 朝鮮政府と人民は今後も、アジアとアフリカ諸国間の友好と協力を拡大、発展させるために自身の責務を果たすことにより、世界の自主化偉業を前進させるうえで積極的に貢献するであろう。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2005.4.28] |