朝鮮・社会科学院歴史研究所 備忘録で論述 独島は朝鮮固有の領土 |
「領有権」主張は再侵略野望の発現 朝鮮の社会科学院歴史研究所は、最近、日本の独島(日本名、竹島)侵略策動が露骨になっていることで3月26日、独島は朝鮮固有の領土であることを再度論述し、過去、日帝の独島強奪の罪状とこんにち、日本の「独島領有権」主張の破廉恥さ、侵略性を暴くための備忘録を発表した。 備忘録は、独島を初めて発見して国土に編入させた国は朝鮮であり、近代の法律的要求に即して独島領有を再確認し、それを内外に宣布した最初の国家も他ならぬ朝鮮であると指摘した。 6世紀、新羅に帰属
備忘録によると、6世紀初、朝鮮東海の鬱陵島には朝鮮人が立てた于山国という国があったが、この于山国は512年(新羅智證王13年)に可瑟羅州君主であった異斯夫によって新羅に平和的に帰属した。 「世宗実録」地理志では、「于山、武陵両島は…新羅時代に于山国と称した」と記し、19世紀初に編さんされた「萬機要覧」では「輿地誌に記されているように、鬱陵、于山はすべて于山国の地として于山は倭人の言う松島(独島)である」と明記した。 李朝政府は1900年、鬱陵島を鬱島郡に昇格させながら、その管轄地域に独島(石島)を含ませた。 于山島(独島)と鬱陵島を領域とする于山国が新羅によって統合されたことにより、国際法上、領土取得の基本原則の一つである「無主地線点」が512年、当時の朝鮮によって成されるようになった。 独島は512年に新羅に領土編入されて以来、片時もその領有権が放棄された時はなく、朝鮮の不可分の領土として歴代のわが国の政府によって管轄された。 李朝政府は、このような伝統に基づいて当時の近代的国際法の要求に即して独島の領有権を再確認するため1900年10月25日、勅令第41号を公布して独島に対する領有権を再三明白に宣布した。 日本が公式に認める 日本が朝鮮の独島領有権を認めた決定的な資料は、「竹島とその他の1島」、すなわち鬱陵島と独島の朝鮮領有を認めた1696年1月の幕府決定と1877年3月の太政官(最高政府機関)の指令文書である。 1877年に日本内務省は全国的な地籍調査に関連して島根県で提起された「竹島とその他の1島」について5カ月間検討し、その結果を太政官に報告した。 太政大臣代理の岩倉具視はこれに基づいて3月20日、「竹島(鬱陵島)とその他の1島(松島、独島)は本邦(日本)と関係のないものに知るべき」という指令文を作成して内務省と島根県に下達した。 このように独島は、日本の歴代政府が数回にわたって朝鮮領有権を公式に認めた朝鮮固有の領土であったし、日本は当時まで国際的に朝鮮の独島領有権を公式に認めた最初の国家であった。 「島根県編入」は謀略 1905年2月のいわゆる独島の「島根県編入」は、全的に日帝の朝鮮占領政策による詐欺、謀略の所産であった。 1905年1月28日、強盗さながらの日本内閣の決定に従って島根県庁は2月22日付になった「島根県告示」第40号というものをつくり上げて「北緯37度9分30秒、東経131度55分、隠岐島から西北85マイルにある島嶼を竹島であると称し、今日から本県所属隠岐島司の所管と定めた」と「公布」した。 「島根県告示」第40号は、告示の手順と通知方法において詐欺と欺まんで一貫している偽りの文書である。 日本は「独島編入」に関連しては隣接国である李朝政府は言うまでもなく、どの国とも事前の協議はおろか、事後通報もしなかったし、告示自体も単なる地方官報である県報に掲載し、地方新聞である「山陰新聞」に小さく報じただけである。 狡猾な日本は、「島根県編入」の1年後である1906年3月28日、すなわち「乙巳5条約」をねつ造して朝鮮を植民地化してから4カ月が過ぎた後、独島強奪についてどの国も抗弁していない時期を選んで地方官吏である隠岐島司一行を送って独島を視察させ、帰り道に鬱陵郡守の沈興沢に「独島が日本領地になったので、視察のため島に来た」ことを知らせた。 これについて李朝政府が日本政府に公式に抗議できなかったのは、日本に外交権を奪われたからであり、列強が異論を提起できなかったのも日本の独島編入について全く知らなかったためである。 国際協約も「朝鮮領土」 「島根県告示」が不法、無効の偽り文書であるというのは、戦後、日本の領土処理を規定した「カイロ宣言」(1943年12月1日)と「ポツダム宣言」(1945月7月26日)など、国際協約で独島を日本が放棄すべき対象と規定し、朝鮮の領土にしたことからも良くわかる。 こんにち、日本の反動層が「サンフランシスコ対日単独講和条約」(1951年9月8日)で独島が日本の領土放棄部門から落ちていることを持って国際社会界が独島の日本領有権を認めたものであると主張するのはそれこそ言語道断である。 独島問題は領土紛争の問題ではない。歴史的にも国際法的にも朝鮮の独島領有権には疑いの余地さえなく、未解明問題など何もない。 右傾化、軍国化に利用 日本が「独島領有権」主張を通じて狙う目的は、独島水域の豊かな水産資源と無尽蔵な海底資源を掌握して経済的利権を独占し、ひいては自国の領土野望、再侵略の企図を実現するための前哨基地、軍事的橋頭堡をもたらすところにある。 軍国主義の野望に浮ついた日本の反動層は、海外侵略の第1の対象としてわが国に目星をつけており、朝鮮を足場にして大陸へ進出してまたもやアジアを制覇しようと夢見ている。 過去、植民地支配の犯罪的歴史に対するわい曲と執ような過去の清算の拒否などに上塗りされたこの破廉恥な「独島領有権」の主張も、再侵略の野望を実現するための挑発行為であり、朝鮮民族の尊厳と主権に対する重大な侵害行為である。 日本の反動層はこのため、独島問題を持って日本人民と育ちゆく次代に朝鮮民族べっ視と大和民族の「優越感」、軍国主義の思想を吹き込み、日本の右傾化、軍国化に効果的に利用しようとしている。 日本の反動層は、時代錯誤の妄想から脱して破廉恥な「独島領有権」主張と「竹島(独島)の日」制定条例案を直ちに撤回すべきであり、日帝の敗北60年になる今年に必ず罪悪の過去100年史を総決算しようとする朝鮮民族の確固たる意志をはっきり認識し、軽挙妄動してはならないであろう。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2005.4.7] |