〈月間平壌レポート〉 相次ぐ行事、盛大で華やかに |
【平壌発=李松鶴記者】2、3の両日にかけて行われた先軍革命総進軍大会で幕を開けた2月の平壌は、対米対決の最終決着を予感させる外務省声明(10日)の発表により、強盛大国建設と対米対決で勝利を収めるという市民らの自信と決意でみなぎっていた。こうした中で迎えた金正日総書記の誕生日は、今年が劇的な年になることを知らせるかのように、盛大かつ華やかだった。 「思いを代弁した」
条件と雰囲気が整うまで6者会談への参加を無期限で中断することと、思想と制度、自由と民主主義を守るために核兵器庫を増やす措置を取ることなどを明らかにした外務省の声明は、朝鮮の人々の生の声をそのまま反映したものといえる。 「朝鮮戦争から現在に至るまでの約半世紀の間、私たちは米国と対峙してきた。外務省の声明は、対米関係において過去を繰り返すことなく、決着をつけようということで、人民の思いを代弁している」 市民らはこのように語りながら、外務省の声明を一様に歓迎している。ここには、90年代の「苦難の行軍」と呼ばれる経済的試練を乗り越え、強盛大国建設を進めてきた朝鮮の人々の自信が裏打ちされている。朝鮮ではよく「死生決断」という言葉が使われるが、対米関係においては、「米国は死んで、朝鮮は生き残る」という意味が込められているそうだ。 先軍革命総進軍大会で採択されたアピール文は、「皆が党創建60周年、祖国光復60周年を先軍革命勝利者の大祭典を輝かせるための総突撃戦に!」というスローガンを提示。一心団結の力で、革命と建設のすべての部門で大高揚を成し遂げ、強盛大国建設で決定的な転換を計ることを訴えた。 10日間の休日
2月は、金正日総書記の誕生日をはじめ、旧正月などで日曜日を含むと休日が10日間もあった。 旧正月にあたる9日には、金日成広場をはじめとする市内の至る場所でチョゴリを身にまとった子どもたちが凧上げやコマ回し、チェギチャギなどの民俗遊戯に興じていた。 家庭では兄弟姉妹が両親を訪ね、民族料理に舌鼓を打ちながら、話に花を咲かせていた。 朝鮮では陰暦の1月15日も休日で、この日は民族の伝統に沿って月見をする。市民らは家族や友人、会社の同僚たちと共に練光亭、牡丹峰など景色のいい場所で月見をしながら、歌や詩で楽しいひと時を過ごす。 旧正月に際して行われた平壌市女性同盟員のユンノリ大会では、大同江のオモニたちが優勝。大会の模様は連日、テレビで放映され、一喜一憂するオモニたちの表情がとても印象的だった。 2月に入って和らいだかに見えた寒さは、中旬から厳しさを増した。 15、16の両日にかけて平壌市内は12.1ミリの積雪を記録。例年2月の平均降水量と同量だという。22日も18時現在で16ミリの積雪を記録した。 朝鮮では昔から、「雪の重さは穀物の重さ」と言われており、雪が降れば降るほどその年を豊作で迎えることができる。 例年に比べ雪が少なかった年初、農民たちはひそかに日照りを心配していたが、今回の降雪でその心配も吹き飛んだそうだ。 「米国との対決に決着をつけるという意気込み、強盛大国建設で飛躍を成し遂げるという決意に天候も私たちに味方してくれているようだ」と市民らは明るい表情で語った。 [朝鮮新報 2005.2.26] |