労働新聞論評 送金などの「報告・届け出義務」強化を非難 |
労働新聞2日付は、「朝・日平壌宣言を破棄しようとする悪らつな術策」と題する署名入りの論評を掲載し、日本の極右保守勢力が押しすすめている送金などの「報告・届け出義務」強化を非難した。全文は次のとおり。 日本の極右保守勢力の反朝鮮謀略騒動が日増しにいっそう狂気を帯びて悪らつに繰り広げられている。 最近、読売新聞が報じたところによると、日本政府が「安否不明の拉致被害者問題」を口実に、対朝鮮経済制裁の一環として「北朝鮮向けの送金と現金の持ち出しに関して報告・届け出義務」を強化することを検討している。 現行の「外為法」には、3000万円以上の送金と100万円以上の現金持ち出しの際、報告・申告が義務付けられている。 ところが、現在検討されている「報告・届け出義務」では「外為法」の細則を規定した日本政府と財務省の指示を改正して「北朝鮮への送金に限って例外なく報告・届け出を求める」ことが強調されているという。 これと共に、わが朝鮮からの回答の内容が「不十分と判断すれば、制裁に踏み切る」ことも検討している。 一方、日本政府は検討中の「報告・届け出義務」を怠った場合、6カ月以下の懲役、または20万円以下の罰金を科すと明記した。これは、対朝鮮経済制裁の企図を実践に移そうとする極めて不そんな態度である。 現在、国際社会では年初から緩和と和解、協力の雰囲気が高まっている。 ところが、このような大勢の流れに逆行して日本反動層のなかからは「拉致被害者問題」にかこつけて「北朝鮮に圧力を加えるべきだ」「段階的な対応が必要」などとわが人民の感情を甚だしく刺激する妄言が相次いでおり、「港湾管理条例」の改正・見直し、「北朝鮮向けの送金と現金の持ち出しに関して報告・届け出義務」の強化、見直しなどの反朝鮮経済制裁の動きが一段と強まっている。 すでに解決済みの「拉致被害者問題」を引き続きけん伝するだけでなく、荒唐無けいな「ニセ遺骨問題」までねつ造して対朝鮮制裁騒動に狂奔している日本反動層の反朝鮮ヒステリーは、こんにちの国際的環境と雰囲気に著しく抵触する。 それはまた、国際法を遵守し、互いの安全を脅かす行動を取らないと確約した朝・日平壌宣言を破棄しようとする意図的かつ計画的で悪らつな術策であって、重大な事態のなりゆきである。 日本の反動層は、機会ある度にわが国が自分らの要求を受け入れなければ「追加措置」「経済制裁」を発動すると唱えてきた。現在、それが実践に移されているのである。 わが朝鮮は、すでにわが国に対するいかなる制裁も宣戦布告と見なすし、それに対処して相応の自衛的措置を取るということについて再三明らかにしている。 にもかかわらず、日本の反動層が公然と反朝鮮制裁の実践的措置を取る方向へ進んでいるのは、朝・日平壌宣言を一方的に完全に破棄し、朝・日対決関係を爆発ラインに導く無謀かつ極端な挑発行為である。 日本の極右保守勢力は、当初から朝・日平壌宣言の採択を快しとしなかったし、その履行を阻んで朝・日敵対関係を極端へ追い込もうと躍起になってきた。それが今は、度数を越えて限界に達しており、このため事態は極度に先鋭化している。 しかし、近視眼的で粗暴な日本の極右保守勢力は問題を偏狭かつ独善的に見ることにより大きな誤算をしている。経済制裁で他国を治めていた時はすでに過ぎ去った。日本の反動層が未だに旧時代の観点にとらわれてわが国との関係において制裁というこん棒で不純な目的を実現できると思うなら、それより愚かな打算はない。わが国にはそのような手法が全く通じない。 日本反動層の無分別な反朝鮮制裁騒動は、朝・日平壌宣言に対する背信であり、自分で自分の首を絞めるようなものである。 わが軍隊と人民は、日本の信義のない卑劣な行為に幻滅を感じてこれ以上日本を相手にしないことを求めている。 わが朝鮮は、日本の制裁発動に強い物理的措置で断固と対応する立場を堅持している。日本の反動層はこれをしっかり認識し、極端な反朝鮮妄動を直ちに中止すべきである。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2005.2.10] |