そこが知りたいQ&A−平壌で初の「総進軍大会」が開かれたが |
Q 「先軍革命総進軍大会」が2、3の両日、平壌の4.25文化会館で開催されたが。 A 党、国家、軍隊の幹部と各友党委員長、内閣メンバー、軍隊と社会の各階層活動家の参加のもと開催され、朴奉珠内閣総理が報告を、各階層代表20余人が討論した。また、全ての人民軍将兵、人民に送るアピールが採択された。 同大会は、朝鮮で初めて開かれた大会だ。同大会の開催については、すでに朝鮮中央通信が昨年12月7日に発表、予告していた。 Q なぜこの時期の開催なのか。 A 軍事をすべてに優先させるという「先軍政治」が1995年から開始されてから今年、10周年になることが契機になっている。金日成主席逝去後のこの10年間、相次ぐ自然災害と旧ソ連、東欧社会主義市場崩壊による経済的試練があったうえ、そのスキに乗じて体制崩壊をもくろむ反朝鮮勢力の圧力がいっそう高まった。とくにブッシュ政権になってから、核問題を口実に朝米基本合意文(94年)、朝米共同コミュニケ(00年)など、前政権との合意事項を白紙に戻したうえ、朝鮮を「悪の枢軸」と呼び、公然たる体制崩壊をめざした「北朝鮮人権法」も採択した。朝鮮はこのような内外の要因によるあらゆる困難を乗り越えながら、「強盛大国」建設の基礎、すなわち一心団結と国防力を強化し、経済基盤を整えてきた。 大会は、これに基づいて、党創建60周年と祖国光復60周年の節目に、とくに経済建設において飛躍的発展を遂げることを新たに決意するものとなった。 労働新聞2日付社説は、「党の先軍革命実録と業績をさらに輝かせる意義深い契機」「強盛大国建設の新たな転換的局面を切り開いていくうえで、歴史的な里程標」になると大きな意義を付与している。 Q 大会では具体的にどんな課題が示されたのか? A 大会報告を国家の経済全般を担当する朴奉珠内閣総理が行った点から、経済発展に全力をあげていこうとする意図がうかがえる。実際、朴総理は報告で、「経済を立て直すことは先軍革命総進軍の主な課題」だと言明した。 朴総理は、国の経済を一日も早く活性化させるべきであると指摘しながら、部門別に具体的な課題を挙げた。 とくに強調したのは、食糧問題の解決で、反朝鮮勢力の孤立圧殺政策を破たんさせ、民族の自主権と社会主義を守るための最重要の課題だと強調しながら、品種改良、ジャガイモ農業、二毛作などの農業方針を貫徹するよう呼びかけた。 Q そのことは具体的に何を意味するのか。 A 食糧を自給自足しようというものだ。 核問題を口実にして、米国がいくら圧力をかけ、たとえ制裁などに踏み切っても対朝鮮敵視政策を変えない限り絶対に譲歩はしない、そのための備えだとも受け止められる。 Q 対外関係についての言及はなかったのか。 A 朴総理は、「現情勢は依然として複雑だ」との認識を示した。そして「米国は、われわれと平和的に共存しようとする意思がなく、われわれを武装解除させ、われわれの制度を転覆しようとする企図を捨てていない」とも述べた。 そのうえで、あらためて一心団結と軍事、経済を強化することについて強調している。 Q 大会で採択されたアピールの内容は? A 約5000字にもなるアピールは、今大会の位置付け、「総進軍」の必要性などについて説明しながら、今後かかげていくべきスローガンと課題を明らかにしている。 アピールは、今日のたたかいに21世紀の祖国、民族の運命がかかっていると強調しながら、一心団結と国防、経済における課題を一つひとつ提示。「全党、全軍、全民が先軍革命総進軍に立ち上がり、決死の闘争を繰り広げることによって、党創建60周年と祖国光復60周年を勝利者の大祝典、民族的大慶事として、誇らしく、堂々と、盛大に迎えよう」と呼びかけた。 「強盛大国建設で飛躍の嵐を巻き起こそうとすることに大きな目的がある」(労働新聞2日付社説)同大会が成功裏に開催されたことにより、今後国内では2つの60周年行事に向けた運動とキャンペーンがいっそう盛り上がっていくだろう。(姜イルク記者) [朝鮮新報 2005.2.5] |