6者会談と関連 朝鮮外務省代弁人談話(全文) |
朝鮮外務省のスポークスマンは8日、6者会談問題に関連して談話を発表した。 談話全文は次のとおり。 6者会談がこう着状態から脱せずにいることにより、朝米核問題の解決は依然として遅延している。 これに関連して最近、米国は自国はなすべきことを尽くしたが、われわれが動いていないかのように世論を流布して、全責任をわれわれに転嫁しようとしている。 また、一部の国々は朝米両国共に責任があると誤って考えている。 6者会談が再開されず、朝米核問題の解決が遅延しているのは徹頭徹尾、米国のせいである。 朝米核問題は、米国の対朝鮮敵視政策の所産であり、その解決のカギは米国が対朝鮮敵視政策を朝米平和共存政策に転換するところにある。 米国は、口先ではわれわれに対して敵視政策を実施していない、侵攻する意思もないと言っているが、実際はわれわれの「制度転覆」を究極的な目標と設定し、「先核放棄」と「武装解除」に固執している。 米国のこうした対朝鮮敵視、反共存政策は第3回6者会談以後の事態の成り行きだけを見ても明白に分かる。 昨年の6月、第3回6者会談ですべての参加国は「言葉対言葉」「行動対行動」の原則で合意した。 しかし、米国は会談が終わるなり、政府高官らを押し立てて「完全かつ検証可能で後戻りできない核廃棄」(CVID)を引き続き主張し、われわれがすべての核計画を放棄する前にはいかなる補償もできないという公式の立場を明らかにして、対朝鮮敵視の雰囲気をかつてなく高揚させることにより、会談の基礎を完全に破壊してしまった。 米国は、南朝鮮駐屯米軍の再配置による戦力の空白を埋めるという口実のもと、130億ドル相当の装備増強計画を発表し、朝鮮半島の周辺に空母を常時配備するなど、われわれに対する軍事的圧力の度数を強め、「拡散防止構想」(PSI)演習を強行するなど、われわれに対する孤立、封鎖を次第に拡大していった。 米国はまた、「北朝鮮人権法」を制定、発効させ、不法越境者を「脱北者」に見せかけて朝鮮公民に対する誘引、拉致を合法化し、携帯電話や小型ラジオの密売を通じてわれわれの内部の「腐食、瓦解」を促進する心理謀略戦に狂奔した。 諸般の事実は、米国が当初から6者会談を通じた朝米核問題の解決には関心がなく、会談を結果なしに適当につながせ、われわれに対する孤立、封鎖を実現して経済的に窒息させ、究極的には時間稼ぎをしてわれわれに対する集団的圧力を加えるための環境を整えようとする目的を追求してきたということを実証している。 核問題を口実に米国が追求してきた不純な目的は、ありもしないわれわれの「ウラン濃縮計画」に執ように食い下がりながらも、自分らの黙認、助長のもとで計画的に推し進めてきた南朝鮮の秘密核活動に対しては必死にかばっていることを通じても良く分かる。 米国が会談の基礎をまともに築こうとするいかなる努力もせずに対話を通じた問題の平和的解決と会談の再開をうんぬんしているのは、責任を回避しようとする術策に過ぎない。 米国が心から対話を通じた朝米核問題の解決を願うなら、今からでも一方的に破壊した会談の基礎を復旧し、「制度転覆」を目標とする敵視政策を実践の行動で放棄し、われわれと共存する方向に進むべきである。 こうすることがまさに問題解決のカギである。 互いに敵視を中止するために対座するのであり、共存するために対話を行うのである。米国が対朝鮮敵視政策を放棄しようとせず、われわれと共存しないと言うなら、互いに対座する名分もなく、たとえ対座したとしても何の結果も得られないというのは自明の理である。 われわれは今まで誠意と伸縮性を可能な限り示してきた。 われわれはすでに明らかにしたように、第2期ブッシュ政権の対朝鮮政策立案を見守り、それに合わせて対応する。このことは誰でも容易に理解できるであろう。 朝鮮半島を非核化し、会談を通じて問題を解決しようとするのは、われわれの終始一貫した立場である。 朝米核問題解決の展望は全的に米国にかかっている。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2005.1.13] |