top_rogo.gif (16396 bytes)

朝鮮への軍事侵攻めざした米日共同作戦計画「5055」

 昨年12月27日付労働新聞は、「米日共同作戦計画は対朝鮮侵略陰謀の所産」と題する次のような署名入りの論評を掲載した。

 米国と日本が朝鮮半島「有事」を想定して「5055」というコードネームを付けた共同作戦計画を作成したことが最近、明るみに出た。

 「9.11事件」以後に作成されたこの作戦計画は、わが朝鮮に対する挑発的な内容で一貫している。それを見ると、日本の「自衛隊」は朝鮮半島「有事」の際、米軍を「支援」し、大規模の「武装工作員」が日本に「浸透」する場合を想定して米第7艦隊が朝鮮東海に出動して「北朝鮮潜水艦の活動を監視」し、日本は1万5000人の特殊部隊をわが国に面している自国の西部海岸に派遣して「北朝鮮特殊要員の浸透」を防ぐということである。

 米日間にわが朝鮮に対する孤立、封鎖を目的とした共謀、結託の動きが実践の段階で本格化されているなか、米国が米第7艦隊を朝鮮東海に派遣し、日本が西部海岸に膨大な「自衛隊」武力を増強配備しようとするなど、彼らが朝鮮半島「有事」を想定した共同作戦計画を作成したということは極めてただならない事態である。

 共同作戦計画は、「朝鮮半島情勢が急変する可能性」があるという米国の「憂慮」によって作成されたという。

 好戦的なブッシュ政権は、わが朝鮮を「悪の枢軸」、核先制攻撃の対象と名指しし、朝鮮半島の周辺にぼう大な武力を集結させている。こうしたなか、米日反動層が何のために「5055」共同作戦計画を作成、推進してきたのかは容易に推測することができる。

 笑止千万なのは、米国と日本が「北朝鮮の武装工作員」数百人の「日本浸透作戦」を想定したことである。歴史的な朝・日平壌宣言が採択されるようにし、朝・日関係改善のためあらゆる面から積極的に努力しているわれわれが、日本に「武装工作員」を「浸透」させて「作戦」を行うというのは話にもならない。今年、世界の人々は、異常気象により、日本に年間10個の台風が襲い、死者と行方不明者が200余人も発生するなど、「最悪の被害」を受けたということは知っていても、「工作員の上陸」など聞いていない。

 にもかかわらず、米日共同作戦計画によって「自衛隊」は米軍基地と日本沿岸地域の原子力発電所をはじめ重要施設135カ所を「防衛対象」のリストに含める、「工作船」を警戒する、朝鮮半島と九州の北部を連結する輸送通路を確保する、朝鮮半島で発生する「難民」輸送を支援するなどと騒ぎ立てている。

 こんにち、東北アジアで攻撃と上陸を企むのはわれわれではなく、米国である。米国は、朝鮮半島で戦争が起こる場合、南朝鮮と日本、ハワイに駐屯しているすべての海軍武力を指揮して行動を取ることになっている米第7艦隊の大規模機動打撃集団を朝鮮半島周辺の水域に増派しようとしている。現在、朝鮮東海に実戦配備された米国の最新鋭イージス・ミサイル駆逐艦が作戦任務を遂行している。イラクとアフガニスタン戦争を通じて実戦でテストしたり、新たに開発したという米帝のハイテク兵器と作戦装備が南朝鮮に引き続き投入されている。このような動きが、わが朝鮮を圧殺するための米日共同作戦計画による先制攻撃の準備措置であるということは言うまでもない。

 米日共同作戦計画「5055」は、当面してわが朝鮮に対する孤立、封鎖を狙っている。米国は、正当防衛のためのわが朝鮮の軍事力強化を「大量破壊兵器の拡散」に仕立て、他国まで引き入れて朝鮮に対する国際的封鎖を実現しようと狂奔している。

 米国が昨年、「海上・空中の取り締まり」を基本とする「拡散防止構想」(PSI)なるものを考案し、それに伴う多国籍海上合同訓練を今年、わが国に近い日本の沖合で行った目的は、反朝鮮「国際共助」を「誇示」し、周辺諸国まで引き入れて対朝鮮「包囲網」と孤立、封鎖を拡大するためであった。米国と日本が朝鮮半島周辺の海上で水中音響探知機とP3C対潜哨戒機を結合させた水中監視網を構築するだの、何だのと騒ぎ立てるのは、彼らの反朝鮮孤立、封鎖策動が実践の段階に入っていることを示唆している。

 米国は口先では核問題を「平和的に解決しようとする意思」があるかのように標ぼうして国際社会を欺こうとしているが、対朝鮮侵略野望の本心は決して隠すことができない。ブッシュ好戦勢力が折にふれて「北朝鮮を侵略しない」「武力で攻撃する考えはない」と宣伝するのは、「平和」の裏で北侵戦争策動を推し進めるための術策に過ぎない。米日共同作戦計画「5055」が示しているように、米日反動層の朝鮮侵略計画は危険極まりない段階で完成し、推進されている。

 日本が米国と共謀、結託してわが朝鮮を狙った共同作戦計画の実現に狂奔しているのは、みのを着て火事場へ入る愚かな行為である。日本は、米国の対朝鮮侵略政策に積極的に追従すれば、破滅の結果しかもたらされないということを肝に銘じるべきである。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2005.1.6]