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朝鮮大学校第47回卒業式 朝青、Jリーガー、大学院、教員などさまざまな分野に進む卒業生たち

同胞社会の発展に貢献を

さまざまな夢を抱き、新たな門出を迎えた卒業生たち(10日、朝鮮大学校)

 朝鮮大学校(東京都小平市)第47回卒業式が10日に行われた。総連中央の徐萬述議長、許宗萬責任副議長、学校関係者、在学生、学父母らが卒業生たちの新しい門出を祝った。

 卒業式ではまず、許宗萬責任副議長が朝鮮の教育省から送られた祝電を朗読した。

 つづいて、徐萬述議長が祝賀のあいさつを述べた。

 議長は、1世同胞たちの血と涙が刻まれている総連組織を固守発展させるとともに、民族教育と民族性を守っていくための事業、同胞生活奉仕、福祉活動をはじめとするさまざまな課題の遂行に積極的に取り組んでほしいと卒業生たちを激励した。

 張炳泰学長の学事報告の後、卒業生全員に卒業証書が手渡された。

 また、 朝鮮教育省の表彰状、卒業論文賞など各表彰状や賞が授与された。

 卒業式終了後、卒業生たちによる公演が披露され、午後は父母らを招いての祝賀宴が開かれた。

楽しい記念撮影のひととき

 政治経済学部・法律学科の金成吉さんは今年度の行政書士試験に合格した。朝青宮城で専従として活動することになった金さんは、「専従活動家として働きながら行政書士資格を活用できるよう、少しずつ準備していきたい」と抱負を語った。

 文学歴史学部・歴史地理学科の宋世博さんは、4年間、ボクシング部に所属。4年生の時に「全日本アマチュアボクシング連盟C級審判ライセンス」を取得した。大阪府下の朝鮮学校で教員となる宋さんは、「朝高ボクシング部をより強化するのに寄与していきたい」と意欲を見せた。

 短期学部・情報経理科の李英姫さんは高校まで日本の学校に通い、朝大で初めて民族教育を受けた。

 「周りの友だちと育った環境が違うこともあって、大学生活では困難も少なくなかったが、こうしてウリマルを使えるようになり、ウリトンムもできた。自分自身、とても成長した」と、手紙に心情をつづった。

 父親の李羲秀さん(51)は、「娘がウリマル、民族を知り、さらに愛知県商工会で働くことになり、とても感無量です。朝大に本当に感謝しています」と顔をほころばせた。

 Jリーグ(J2)の水戸ホーリーホックに所属し、Jリーガーとして活躍することになった経営学部の金基洙さん。すでに2月からチームの練習に参加している。朝大からのJリーグ入団は4人目となるが、学生現役での入団は、金さんが初めてという。

 寄宿舎生活を通じて、たくさんの貴重な友だちにめぐり合い、彼らから多くの刺激を受けたという金さんは、「現状に満足せず、ひとつでも多く試合に出て、実力を伸ばしていきたい。いつか、朝鮮の国旗を胸に、安英学選手や李漢宰選手とともに国際舞台にたちたい」と目を輝かせた。

 理工学部・工学科の洪秀一さんは、北九州にある早稲田大学大学院・情報生産システム研究科でAI(Artificial Intelligence=人工知能)に関する研究を深めていくという。「朝大時代に得た知識を糧に専門分野の研究を深め、どんな形であれ同胞社会の発展に貢献したい」と力強く語った。

 昨年11月に岡山で行われた「第74回全日本アマチュアボクシング選手権大会」のライト級で準優勝した体育学部の李冽理さん。

 高級部時代の「全国大会」、大学リーグ、東京都選手権大会などさまざまなボクシング大会で優勝してきた李さんは、これからはプロボクシングの道で汗を流したいと話す。「朝鮮人らしく、朝大卒業生らしく一生懸命戦い、活躍していきたい。洪昌守選手のようなすばらしい選手になって、同胞たちに希望を与えたい」。(崔良先、金明c記者)

[朝鮮新報 2005.3.15]