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愛知県下学校の各代表 「助成金カット 待った!」 県知事に3日間要請

 愛知朝鮮学園代表と愛知県下の学校代表32人は、7月19日から22日にかけて愛知県県民生活部文化学事課私学振興室に対し、県で来年度教育助成金を削減する意見が出ていることに対して、カットや削減ではなく倍額あるいは増額するよう強く要請した。

 愛知県議会のさる3月議会において、1999年から毎年2千円ずつ増額されてきた補助金をストップするとの意見が出たことに対して、県下の学父母たちは即時抗議と要請の動きに出た。

 それにもかかわらず愛知県は、来年度予算編成の9月議会の前に、「経常費補助の枠組みを超えている」との口実を掲げ助成金のカットに踏み切ろうとした。

 7月19日、愛知県教育会の文光喜会長の説明のあと、愛知朝鮮中高級学校オモニ会の金栄玉会長は憤慨しながら「日本学校で朝鮮の文字や歴史を教えてくれるのか!

 日本学校へ行けば無料だが父母が選択しているのは民族差別のためである」と訴えた。また、李都相教育会会長は「朝鮮学校は専修学校よりも多い2850時間のカリキュラムを消化しているのにわかっていない。ぜひ県知事が学校を見てほしい」と訴えた。

 また20日には、名古屋朝鮮初級学校の李栄基教育会会長が「国際化を訴え博覧会をしている愛知で、このような差別が行われていいのか? 朝鮮人の人格を否定するのか?」と詰問をしたあと、鄭潤一教育会副会長が「不公平、不平等をやめろと言いながら、県が率先するとは何事か?」と正した。金武順女性同盟本部副委員長は「今回の処置は室長はじめ、朝鮮学校を理解していないからだ」と非難した。

 22日には東春朝鮮初中級学校、愛知朝鮮第7初級学校校長をはじめ教育会、オモニ会の関係者が要請した。席上「もしストップすることがあれば、県庁の前で抗議行動を繰り広げる」「国連勧告を出しているのに、なぜできないのか?県から政府に意見書を出してもらえないのか?」と詰め寄る場面も合った。

 愛知県私学振興室からは神谷勉室長ら4人が対応した。

 神谷室長は「要望内容を愛知県知事に正確に伝えることを約束する。去年6月の公開授業に参加したあと数々の資料を見せてもらい、朝鮮の方々が北、南、日本国籍の子ども、またはニューカマーの子どもまでしっかり教育されていることを知ったが、意外と日本人が知らないのでこのような事態になったと思う。大阪のように即時、大胆に変えることはできないが、なぜ他府県が助成金を上げることができたのか、その根拠を前向きに検討するよう努力していく。また『東海地震』対策を機会に何らかの補助金増額、交付について考えていきたい」と述べた。

 愛知県本部では7月21日の総聯支部委員長会議で、8月まで学生数を増やす運動と一緒に「助成金獲得運動のための集中行動」を繰り広げる決議を行い、直ちに行動に移すようにした。【愛知支局】

[朝鮮新報 2005.8.10]