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オモニたちが熱い

 夫、2人の子どもと暮らす東京都杉並区のある日本人女性は、扶桑社発行の歴史教科書採択に反対し、街頭で署名活動を始めた。右翼の罵声にもおじけずに続ける姿に勇気をもらった。

 「ウリオモニ」たちも負けていない。愛知中高オモニ会は、子どもの進路問題についての座談会を開催した。東京から来た講師は「愛知はアツイ」と驚きを口にしていた。

 愛知中高の学区は東海、北陸の広範囲にわたる。会議一つ開くのも大変だ。座談会開催のためオモニ会の役員らは、講師との打ち合わせ、参加の呼びかけ、会場の準備にと走り回った。

 昨年に続いて行われた座談会は、子育て真っ最中のオモニたちに良い刺激になったようだ。京都中高のオモニたちも駆けつけた。

 愛知中高と京都中高のオモニ会役員たちは「隣の朝高」ということもあり交流を始めた。京都中高サッカー部が全国大会に出場を決めたときは、愛知中高オモニ会が支援のためのタオルを300枚以上も売った。

 4人の子どもを朝鮮大学校に送り、愛知中高オモニ会で「顧問」として慕われている許順任さんは、一人で100枚以上売った「伝説」の持ち主だ。重い病に苦しむ同胞青年のために一家全員から少なくないお金を「徴収」し、寄付もした。

 自分の子、他人の子を問わない先輩オモニたちの熱い心意気は、後輩オモニたちにもしっかり受け継がれている。寄宿舎で生活する「他人の子」のために弁当を包むオモニもいる。

 ゴーリキーの長編小説「母」を連想させる「ウリオモニ」たちの熱さは、夏の暑さをも吹き飛ばす勢いだ。各地の総聯結成50周年祝賀行事では、オモニ会や女性同盟が売店を出店し学校支援を行った。伊丹初級のオモニ会は通学バスを寄贈し、京都第2初級のオモニたちは学校の施設管理を手伝っている。

 生徒たちはそんな「オモニの背中」を見てすくすくと育っている。(泰)

[朝鮮新報 2005.7.19]