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生野初級で市民健診 地域福祉に新たな可能性

初めて健診を受ける同胞も多かった

 12日に生野朝鮮初級学校で行われた市民健診。生野区の総聯支部の働きかけにより、全国で初めて朝鮮学校で行われた。

 大阪市で毎年行われているこの検診はこれまで日本の小学校を会場に行われ、同胞高齢者や朝鮮学校の学父母などをはじめとする在日同胞にはなじみのないものだった。また、平日の健診では時間がとれないため参加したことがないという同胞も多かった。

 今回は在日同胞を主な対象に行われ、総聯支部の職員がボランティアスタッフとして参加した。同胞たちも「朝鮮学校でやるから参加しやすかった」と感想を述べた。

生野南「長生会」 市の老人クラブに認定

この日87人が健診を受けた

 大阪・生野南支部の「長生会」が、大阪市から老人クラブとして認定を受けた。日本では、老人クラブは基本的に一学区に1つあり、市の認定を受ければ年間9万円の補助金が支給される。

 在日の高齢者は、町内会の老人クラブで活動することはほとんどなく、総聯支部で運営する高齢者の集いに参加することが多い。今回の認可は、そのような特殊な事情を考慮して、同胞高齢者の集いを市の老人クラブとして認めてもらおうと交渉した結果で、大阪市下では初めてのことだ。

 沈基鳳同支部委員長は、「大阪市が認定したということが重要。行政は日本の小学校や町内会を基本にすることが多いため同胞の現状とは合わない場合が多いが、一つひとつ交渉して解決していきたい」と話す。

 同支部ではこれからも、身近なところから交渉を重ね、地域福祉活動の新たな可能性を探し出していくという。

[朝鮮新報 2005.6.22]