「かながわオリニフェスタ2005」 民族に触れられる場を |
「かながわオリニフェスタ2005」が15日、神奈川朝鮮初中高級学校体育館で行われ、就学前の子どもたち140余人を含む300余人が参加した。神奈川では昨年まで健康優良児審査会を21回続けてきた。今年からは対象を6歳児にまで引き上げ、子どもたちが楽しめるコーナー、催しを多数設けた。アボジ、オモニたちも子どもと一緒に遊び、一日を楽しく過ごした。 子どもたちが楽しめるコーナー
参加者は、まず受付で花や動物、子どもたちに人気のキャラクターなどが描かれたスタンプカードを受け取った。輪投げ、パターゴルフ、お絵かき、バルーンアートなどの子どもコーナーで遊ぶごとにスタンプが増えていく。 なかでも大人気だったのがバルーンアート。全員が一列に並び、好きな形にできあがっていくのを夢中になって見つめていた。 昨年までと同様、写真撮影、喫茶コーナーも設けられた。写真撮影コーナーでは子ども用の華やかなチマ・チョゴリ、パヂ・チョゴリがたくさん用意され、子どもたちが好きなものを着て写真を撮れるようにした。撮った写真は家族に1枚ずつプレゼント。 喫茶コーナーはアボジ、オモニたちが交流を深めるためのもの。「久しぶりに会う友だちもいて、いろんな話ができた」とオモニたちは楽しそうだった。 ウリマルでジャンケン
さまざまな催しも行われた。 「ウリハッキョあんな話!? こんな話!?」では、南武朝鮮初級学校の柳順子教員が改編された教科書の内容や学校の様子などについて話した。 この日の会場をひときわにぎわしたのは、「ハイハイ・ヨチヨチ競争」。9カ月から1歳までのオリニたちのかけっこに、会場のあちこちから声援が送られた。中には競争する前から泣き出す子や、競争の最中に座り込んでしまう子もいたが、そんなオリニたちにはひときわ大きな声援が飛んだ。
フェスタの最後を飾ったのは「親子リズムあそび体操」。歌に合わせて体を動かしながらウリマルでジャンケンをしたり、数をかぞえたり。「目」「鼻」「耳」「口」などの顔のパーツを、オモニたちとウリマルで歌いながら指差す体操も。最後は会場のみんなで「ヘバラギ(ひまわり)体操」を楽しんだ。 日本の幼稚園に子どもを預けているあるオモニは、「最初は私から離れなかったけど、時間が経つにつれトンムたちになれたみたい」という。自分の子がウリマルで数をかぞえる姿はとくに感慨深かったそうだ。 一人でも多くウリハッキョに
会場では、40以上の応募作から選ばれた、会の新しい名称が発表された。「かながわオリニフェスタ ミレ(未来)」がそれ。子どもたちの未来のために力を合わせようという思いが込められている。 このオリニフェスタは、21回続いてきた健康優良児審査会をもっと身近に感じてもらおうと、趣向を変え新しく出発したもの。神奈川では就学前オリニたちとオモニたちの会である「キッズモイム」が支部ごとに結成されている。そのオモニたちが中心となって準備を進めてきた。 「子育てをしているオモニたちが準備をするのは本当に大変。でもスタッフのオモニたちは子どもたちにチョソンサラムとして成長する場を作り、交流させてあげたいという思いで引き受けたのだと思う」と事務局長の任芳玉さん。 今回から年齢を引き上げて開催するようになった主な理由は、朝鮮学校に一人でも多くの生徒を入学させるためだ。任さんは「今日のフェスタでの笑顔をウリハッキョに通う楽しい笑顔につなげていきたい」と話していた。(文=安愛麗記者、写真=姜鐘錫記者) [朝鮮新報 2005.5.26] |