厳しい状況下で |
4月28日夕、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で、「太陽節祝賀・日朝の集い」が同実行委員会の主催で行われた。金日成主席の誕生日に際して日本の有志らが催している集いは、主席を偲びながら、日朝国交正常化、友好親善を目的として行われている。集いは今回で5回目。 会場には朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会など日本の関係者とともに総聯関係者数十人が集まった。 参加者の中には、朝鮮統一支持運動全国集会や日朝友好親善を深めるための全国交流集会など、取材現場で会うメンバーがたくさんいた。 あいさつをした発言者らが「厳しい状況」という言葉を幾度も用いたように、朝・日関係は改善のきざしも見えないまま悪化の一途をたどっているが、そんな中で一貫して日朝国交正常化と友好親善のため奮闘している日本人の方々にはいつも頭が下がる。 右翼団体などからのいやがらせを受けながらも自分の意志を貫いているのだ。 彼らが憂慮しているのは、歴史教科書、靖国神社参拝問題など日本の右傾化だ。アジアからの孤立を招くと憂慮していたが、最近の南朝鮮、中国の動きを見てそれが現実のものとなっていると心配していた。 朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会の清水澄子代表はあいさつで、今日の集いを、われわれが何をすべきかを考えそれを実践していく機会にしたいと述べた。 今後、日朝関係改善のための市民らの幅広い活動に期待したい。 気がかりだったのは、集まったメンバーのほとんどが40代以上で、若い世代がいなかったということ。 過去の歴史を知らされていない世代にバトンを渡せるのかと心配したが、「困難を乗り越えながら真の結束ができる。教員など国の未来を真剣に考えている若い世代はたくさんいる」とメンバーは話していた。(姜) [朝鮮新報 2005.5.10] |