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総連中央 趙澣柱教育局長の談話 歴史教科書問題 過去の罪、隠ぺいは許されない

 総連中央の趙澣柱教育局長は6日、日本の歴史教科書問題と関連して次のような談話を発表した。

 最近、日本の文部科学省は来年度に使用する中学生用の教科書に対する検定結果を発表し、朝鮮に対する侵略戦争と植民地支配を美化し正当化する「新しい歴史教科書を作る会」の歴史教科書を認定する不当な処置を講じた。

 また、日本政府の検定を経たすべての歴史教科書からは「従軍慰安婦」に対する言及が完全に削除され「強制連行」という表現までもがほとんど削除されている。

 これは日本が過去に行ったすべての罪を隠ぺいし、歴史の真実にふたをして朝鮮とアジアへの再侵略を行おうとする右翼反動勢力の策動の一環だ。

 右翼反動たちの歴史抹殺策動は、日本軍国主義の残忍な侵略と植民地支配により大きな被害を被った朝鮮人民をはじめ、アジア各国の人々に対する冒とくである。

 日本が朝鮮民族に対して行った侵略と戦争、植民地支配、「従軍慰安婦」と「強制連行」などの類例のない罪を隠ぺいし正当化しようとする事は、朝・日平壌宣言で日本国総理が「痛切な反省と心からの謝罪」の意を表明した事にも全面的に反する許されざる行為だ。

 また、教科書改悪をうかがう勢力が歴史を歪曲する一方、すでに解決されたいわゆる「拉致問題」まで教科書で取り上げるのは、この問題に対して誠意ある努力を施した朝鮮に対する反感と偏見を意図的にあおる行為だ。

 われわれは、日本に対する植民地支配と「強制連行」の直接的被害者である在日朝鮮人とその子弟たちに対する民族的蔑視と差別を助長させるだけでなく、朝・日両国間の相互理解と友好親善に逆行する教科書改悪行為を絶対に許すことができない。

 われわれは日本の文部科学省に、朝鮮と関連した教科書記述に対する不当な検定措置を即時に取り消し、歴史をわい曲した教科書がすべて採用されないよう断固要求する。

[朝鮮新報 2005.4.12]