安倍氏の人権擁護法案関連発言に対し 総連中央広報室コメント発表 |
差別発言撤回し謝罪を 自民党の安倍幹事長代理が3月27日、都内で行った講演で、人権擁護法案と関連し、「北朝鮮出身者の人権を守っている朝鮮総連の人が委員になれば私は真っ先に人権侵害を行っていることにされる」と述べながら、人権擁護委員選任条件に国籍条項追加が不可欠との考えを示したことに対し、総連中央広報室は29日に要旨次のようなコメントを発表した。 安倍氏の発言は、自分の都合で自分に好ましくない者を「人権擁護」の対象から排除しようとする差別発言であり、人権侵害そのものであるといわざるをえません。 それはまた、当然、日本国憲法の「法の下の平等」、人種差別撤廃条約にも反しております。 とりわけ日本の植民地支配の最大の犠牲者やその子孫である在日朝鮮人を排除しようとすることは、過去の過ちを繰り返すことに他なりません。 在日朝鮮人の98%は南出身であり、朝鮮総連は今まで、すべての在日朝鮮人の真の人権と生活を守ってきたがゆえに、出身を問わず多くの在日同胞から支持されてきました。また、東京都、川崎市、大阪市をはじめとする地方自治体が運営する在日外国人諮問協議会にも参加し、コリアンのみならず在日外国人すべての人権擁護に寄与してきました。 今回の安倍発言は、彼がこのような基礎的な知識もなく、偏見をもって朝鮮総連を差別していることの証であるといえます。 わたしたちは、安倍幹事長代理の政治家としての見識と人権感覚に深い憂慮を覚えながら、今回の発言に強く抗議し、速やかな撤回と謝罪を求めるものであります。 [朝鮮新報 2005.3.31] |